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平成17年第1回定例会(第5日目) 本文 2005-02-28
平成17年第1回定例会(第5日目) 名簿 2005-02-28

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  1. 仙台市議会 2005-02-28
    平成17年第1回定例会(第5日目) 本文 2005-02-28


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:          ────────○────────     午後一時一分開議 ◯議長(鈴木繁雄)これより本日の会議を開きます。  本日の日程は、お手元に配付いたしました議事日程第五号に記載のとおりであります。          ────────○────────     日程第一 会議録署名議員の指名 2: ◯議長(鈴木繁雄)日程第一 会議録署名議員の指名を行います。  本日の会議録署名議員には、会議規則第百十条第一項の規定により、田村稔君及び石川建治君を指名いたします。          ────────○────────     諸般の報告 3: ◯議長(鈴木繁雄)この際、報告いたします。  会議規則第二条の規定により、郷湖健一君から、本日の会議に欠席の届け出がありました。          ────────○────────     日程第二 一般質問 4: ◯議長(鈴木繁雄)日程第二 一般質問を行います。  順次発言を許します。  まず、大槻正俊君に発言を許します。     〔二十二番 大槻正俊登壇〕(拍手) 5: ◯二十二番(大槻正俊)議長のお許しをいただきました、社民党仙台市議団の大槻正俊であります。  私は、ことし初夢を見ました。初夢からさらなる思いが次のように広がりました。
     二〇一五年十一月八日、快晴の日曜日、青葉通が景観形成地区となってより美しい姿に生まれ変わりました。そこで仙台フィル有志の特別演奏も行われ、東西線開通祝賀パレードが始まりました。これに合わせたかのように行われることになった、待ちに待ったプロ野球日本一に輝いたイーグルス優勝パレードが続きます。そして、シーズン途中で、前日、仙台スタジアムで劇的な悲願のJ1初優勝を決めたベガルタの涙の優勝パレードも加わることになりました。  こうした夢と市民の願いをもとにして、住んでみたい都市ナンバーツー、しかしながらオンリーワンの誇れる都市仙台としての取り組みについて、以下、質問と提言をさせていただきますので、市長の少し先の仙台への思いも込めた御答弁をよろしくお願いいたします。  一点目は、東西線を生かしたまちづくりについてお伺いいたします。  地下鉄東西線整備事業費として約七十億円が計上されるなど、建設への歩みが始まってきております。まず、本格着工を二年前倒しすることを目標として、今後、国土交通省と調整していかれるということでありますが、可能性について見通しをお聞かせください。  私は、多くの市民に祝福される中で開通する東西線となるためにも、東西線に対する市民への理解の徹底が必要であると、たびたび指摘させていただいてまいりました。さまざまな広報を通して、さらには機会をとらえて、かなりの御努力をされてきたのは承知しております。しかしながら、まだ説明が十分伝わっていない市民もいるのではないでしょうか。  例えば、出されている疑問として、他都市の地下鉄と違った条件のもとでの建設なので、一キロメートル当たり百九十億円と見積もっているが、やり切れるのだろうか。青葉通の一部のケヤキは、排気ガスや根の広がりが確保されないなどの原因で、幹の空洞化や異常な落葉など樹勢の衰えが見られるが、具体的にどのような現状にあり、ケヤキ並木の生育環境の改善と保全を図るためには、根本的にどのような対策が必要なのだろうかなどがあります。どのようにわかりやすく説明を続けていかれるのか、お示しください。  開通への歩みが早まるほど、沿線のまちづくりに力を注いでいかなければならないと思います。まちづくりの促進によって、開業時から多くの方に利用されるということが東西線成功のかぎを握るからであります。南北線の場合、当初の乗客目標と大きく乖離があったのが愛宕橋など数駅あるだけに、早目のまちづくり対策が必要であります。フルキャストスタジアムへの誘導は、主にどの駅から行うのかなどの検討も必要であります。各駅、とりわけ拠点駅周辺の取り組みと関連施設の配置への準備は、どのように進んできているのか、進めようとしているのか、お伺いいたします。また、私は、東西線は仙台市の環境、とりわけ仙台市の温暖化対策などにどのように貢献するのかの議論、説明が不十分だったようにも思いますので、この際、お聞かせください。  きょうも雪が降りました。市道青葉城線が、ことし雪のため何日か時間帯の通行どめにもなっており、人身を伴う交通事故の多発や渋滞など、地域住民は雪道に悩まされてきております。また、東北大学などの学生が、冬道の青葉山で交通手段がなく、バイクや自転車事故で亡くなるなどの被害実態を大学側から訴えられております。交通事故によって毎年百二十人以上の東北大生が犠牲になっており、青葉山に集中しております。その中のお一人は、東北大学の卒業論文作成のため連日遅くまでの研究で、ようやく卒業論文を仕上げたその夜に、バスもなく路面凍結によるバイク事故で亡くなったという悲しい出来事も聞いております。  こうした声や実情をどのように把握され、東西線建設にどう生かしていかれるのか、お伺いいたします。  続いて、東西線や都市計画道路川内旗立線建設で影響を受ける八木山動物公園についても伺ってまいります。  施設配置の見直しについて、改めてスケジュールについてお示しください。  すばらしい展示内容もありますが、東側の展示施設などに老朽化も目立っておりますので、今回の見直しの中でより親しまれる、入園者が増加する展示方法を大いに期待します。それだけに、見直しが完成するまでの期間にも多くの方に見ていただくために、入園者に魅力を失わない内容と誘導をどのように行っていくお考えなのか、お聞かせください。また、市民要望の強い東西線ができるまでの間の、とりわけゴールデンウイーク期間中の動物公園付近の地域住民が被害を受けないための迷惑駐車対策動物公園付近の広場、歩道、道路などのバリアフリー対策についても、十分な取り組みが必要であることを指摘しておきます。  次に、東西線建設によって大きく環境が変化することになる、八木山市民センターについてお伺いいたします。  来年度、(仮称)動物公園駅の駅前広場をつくるため撤去することになる、八木山市民センターの体育館の改築設計を行うということであります。私は、今回せっかく体育館を改築するのであれば、体育館とともに市民センター全体についても、いま一度東西線の西の拠点駅に隣接するという施設利用の需要と質の高まりも予想される中で、位置づけを整理して、全体的にあるべき姿をしっかりと描いた施設とすべきであり、見直しとその上に立った建設を進めていくべきであると提言するものであります。その際、動物公園管理事務所との併設のあり方を含め、検討していくべきと考えます。御見解をお聞かせください。  二点目は、都市景観を向上させ、観光も含め交流人口を多くするまちづくりについてお伺いいたします。  仙台のまちの都市景観が評価されつつあります。観光にも役立っていけば幸いであります。仙台の場合、残念ながら青葉山公園整備はまだ途中であり、歴史的建造物の町並みはなく、大きなテーマパークもないだけに、都市戦略として総合的な構成で魅力ある景観づくりを進めるべきと考えます。例えば、片平丁公園から見る広瀬川などの景観は、すばらしいものがあります。ここから広げての広瀬川沿いのゾーンを対象とした建物規制を含めた景観保存、向上を図る取り組みは、ぜひ行ってほしいと考えます。こうしたゾーンのつながりで、総合的な誇れる仙台の景観が面的にも広がってまいりますが、お考えをお伺いいたします。  仙台は、都市における一人当たりの切り花の消費量が日本一であり、花を愛する心の素地が市民の中にあるまちであります。このことを生かしたまちにしていくことであります。ウィーン市役所を訪問した際に、市役所庁舎が花で飾られているのが印象的でした。仙台市役所も、三階などに垂らす形で花を飾ることを提言いたしますが、いかがでしょうか。ベガルタ色イーグルス色を交互にというのも似合うかもしれません。仙台でも美しい庭を褒め合うようになってきましたが、ニュージーランドのオークランドでは、住宅地の庭が美しい花で埋められています。そのため、ゾーンとしてその住宅地の庭を眺めるために多くの観光客がやって来ます。潤いのある景観を次世代に引き継いでいくということは大切であり、建物に花を生かしていく、美しい庭を広めていくという市民協働の取り組みを呼びかけていくことを提言いたしますが、御所見をお伺いいたします。  市長は、北山かいわいを見て歩かれたことがあるでしょうか。  仙台には、観光資源がたくさんあります。正確に言えば、磨けば、少し手を加えれば魅力が増すゾーンはたくさんあります。さきに例を挙げた片平、さらには北山かいわいに加えて、七郷堀の通年通水が実現した南染師町かいわいなど、多くを挙げることができます。まち中の財産を活用することであります。歩く仙台、点と点だけでなく線で結んでいき、面にすることであります。よりじっくりと、より感動的に仙台を歩いてもらう、快い、気持ちよい不便を味わってもらうのがこれからの観光だと考えます。行政がつくるよりも、市民がどうつくるかを課題にしなければならないことは言うまでもありません。歩き見る仙台を発信した観光の取り組みにより力を注いでいくことを提言いたしますが、御所見をお伺いいたします。  さらに、魅力を加える一つとして、魯迅の下宿跡の活用は、どのように検討されているのか、お答えください。関連して、魯迅記念館建設への協力についても、どのように検討されてきたのか、お聞かせください。  さらには、現在の知事公館を観光面に生かしていくことはできないものでしょうか。県と話し合ってみられることを提言いたしますが、御所見をお聞かせください。  三点目は、シティセールスの展開等によるまちづくりについてお伺いいたします。  求めてきたフィルムコミッションが、軌道に乗ってきていることを喜ぶものであります。物事には、努力しても思ったようには成果が出ないときもあります。昨年、NHKで放映された天花もその一つでありました。逆にNHKの大河ドラマ独眼竜政宗は、視聴率トップの記録はいまだに破られておりません。義経の後、来年の大河ドラマは、滋賀県長浜市の長浜城主だった戦国武将山内一豊の妻を主人公にした司馬遼太郎原作の、功名が辻、山内一豊の妻であります。滋賀県では、NHK大河ドラマ推進協議会が設立され、放映を前に長浜市などを中心に観光客の誘致を図るということであります。感心するのは、既に次を展望し、彦根城主であった井伊直弼や戦国武将の浅井長政などを有力候補として、二〇〇七年以降の早い時期の実現を目指していることであります。  仙台市としても、関係者の皆さんと相談し、政宗、小十郎、常長などを候補にして取り組んでいくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。  昨年秋、会派の滋賀県内視察の中で、仙台藩の藩領の飛び地にあった大きな代官所跡を見てまいりました。年代を感じさせる塩釜神社も設置されており、先日、東近江市になりましたが、八日市市の教育委員会の看板設置もあり、地域の方々が大事に保存してくれておりました。その記録写真は、仙台市博物館に寄贈させていただきました。こうした地域との交流も必要であります。近江商人という言葉をよく耳にしますが、その際に、先見性や心意気などにも触れてまいりました。仙台が注目される都市になるほど、もてなしの心を大切にしていかなければならないと考えます。近江商人に限らず、他都市を訪問するほど、まだ他都市に比べて、接客については十分でないところを気づかされるからであります。  よい例もあります。仙台スタジアムベガルタ戦でアナウンスしている、例えば、京都サポーターの皆さん、遠くからよくおいでいただきました。気をつけてお帰りくださいなど、ちょっとした気遣いもあります。全市挙げて、もてなしの心を持つことの必要性を説き、取り組みを行ってみてはいかがでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。  四点目は、緑を保全し、生かしていく取り組みとして、松くい虫対策についてお伺いいたします。  八木山松並木の保存と景観の維持のために、八木山松並木保存会がつくられ、活動が行われております。平成六年の景観大賞を受けているこの松並木に、ここ数年松くい虫被害が忍び寄ってきております。危機感を募らせた保存会の関係者は、独自に予防剤の樹幹注入作業なども行っております。現在、県内に残っている松並木は、閖上、大衡から三本木にかけて、川崎など非常に限られてきているだけに、大切に守っていかなければならないと思うのであります。松の木は、大気浄化の働きも大きいからであります。それだけに、仙台市としても保存活動に呼応して、積極的な支援策を展開していくべきと考えますが、お考えをお伺いいたします。  八木山に近い青葉山や大年寺山でも、松くい虫被害は深刻であります。こうした地域は、単に被害を受けているということにとどまらず、仙台市の景観、さらには観光にまで大きな影響を及ぼしてまいります。こうした実態について、これまでどのように把握され、どのように対策されてきたのか、お聞かせください。青葉山が枯れ葉山にならないように、本腰を入れた対策を求めますが、御所見をお伺いいたします。  五点目は、大規模小売店の出店に際し、杜の都の環境をつくる条例で定める緑化率の基準が守られにくい、本来の基準より下げる緩和基準で計画が進められていくという問題についてお伺いいたします。  出店者側が緩和基準を適用し、緑化率を低く抑えたいという気持ち自体は理解できますが、これまでどのような理由で緩和を認め、申請を受理されてきたのか、お聞かせください。仙台市全体として、木を植えよう、杜をつくろうと呼びかけ、とりわけ都心部の緑化についてさまざまな工夫と研究のもとに、温暖化対策も含め取り組んできているわけであります。緑化推進の視点から見直しを求めるものでありますが、お考えをお伺いいたします。  六点目は、安らぎと潤いのある、活用される公園づくりについてお伺いいたします。  市内各地にさまざまな公園が整備されてきております。これらの公園をより活用してもらう、身近なものにしてもらうために提言いたします。  一つは、市民からの費用提供を受けてのメモリアルベンチ思い出ベンチの設置についてであります。公園に設置されるベンチには、亡くなった方への追悼の言葉などがベンチ後ろのプレートに刻まれます。市民が利用して、温かい心になるような記念のベンチとして提供を受けます。一部都市で行われている、いかにも企業や個人の宣伝と受けとめられてしまうといったものではなく、仙台にふさわしい品格のあるベンチとして設置していきます。高齢社会の中で、優しいまちづくりとして公園で休めるところが必要であり、高齢者や障害者など、だれもがいつでも活用できるようにしていきます。実現に向けてのお考えをお伺いいたします。  さらには、条件を克服しつつ、宮城野通などへも設置していくことも展望すべきと考えますが、いかがでしょうか。  二つは、公園への高齢者用の健康遊具の設置であります。健康遊具を設置して、広く活用することによって、健康を維持していくことにつなげてもらいます。これまで公園は、子供向け遊具のみを考えてきた感がありました。子供の声のないまちであってはならないわけでありますが、公園は子供だけのものでもないだけに、公園への器具の設置によって高齢者の健康増進に貢献していく、異世代が交流できるという視点があってもいいと考えます。実現に向けてのお考えをお聞かせください。  七点目、最後でありますが、泉総合運動場泉グラウンド整備についてお伺いいたします。  整備費の減額が提案されております。財団法人日本サッカー協会スポーツ環境整備助成金不採用によるものであるということであります。助成があるとすれば、平成十六年から十八年までの三カ年のうちにということであります。見通しは甚だ厳しいようでありますが、待ち続け、今後も助成金にわずかの望みを託しての事業実施としていくのでしょうか。助成金獲得ができないときは、どのように対応するのでしょうか、お考えをお伺いいたします。  私は、単独事業でもグラウンド整備の取り組みを進め、一日も早くさまざまなスポーツを行う市民への提供、さらにはベガルタの練習の場としての活用を図ってほしいと考えるものでありますが、お考えをお聞かせください。単独事業で行うのは難しいというのであれば、ハンドレッドと共同で、または分担して整備を行うことはできないのか、お伺いいたします。  市民の活用が便利になることはもとより、応援する市民からすれば、シェルコム仙台を目指していけば、隣接グラウンドも含めて、ベガルタ仙台やそのユースチームなどの練習風景が必ず見られるということになります。選手も絶えず見られていることによって、より緊張感を持った練習となり、チーム力の確かな向上につながってまいります。  この間、アビスパ福岡など、J1に残り切れなかったチームの課題として、練習環境の整備も挙げられています。J1に定着すればこそ、ビジターのサポーターの来仙が多くなるなど、より多くの経済効果が期待され、当然、市税への影響も少なからず考えられます。現在、J2にいる政令都市のチームは、仙台、京都、福岡、札幌であり、ベガルタ仙台は仙台がつくわけであります。何としても昇格し、サッカーJ1、プロ野球、プロバスケットと市民の誇れるものを持っている数少ない政令都市として、シティセールスの中で有効活用していくべきではないでしょうか。経済効果、シティセールス、市民意識の高揚などの視点からの活用、支援について御所見をお伺いいたします。  御清聴、大変ありがとうございました。(拍手) 6: ◯市長(藤井黎)大槻議員の御質問にお答えを申し上げます。  私からは、最初にございました東西線本格着工の見通しについてのお尋ねにお答えを申し上げます。  平成十七年度は、前倒し着工の可能性を判断する上で重要な節目の年であると、このように認識をいたしております。  手続の面におきましては、現在、工事施行認可都市計画決定、そして環境影響評価などを進めておるところでございますけれども、いずれも順調に推移しておりまして、ことしの秋ごろまでには認可取得、そして公告、縦覧などが完了する見込みでございます。  また、平成十七年度の国庫補助金につきましても、本市の要望どおりの内容がほぼ確実視されておるところでございますことから、既に先般、関連工事として事業着手をいたしております西公園の下水道管移設などの支障物件の移設工事、あるいは事業用地の取得などにも着実に取り組むことができるものと考えております。  さらに、事業許可時には、平成二十年度とされておりました本格着工時期の前倒しにつきましては、国の平成十八年度予算要求の中で本市の意向を十分お伝えを申し上げ、その協議を踏まえた予算内示の内容に基づいて判断されることにはなりますけれども、多くの市民が待ち望んでいる重要な事業でございますので、平成十八年度で着工という目標を達成できるよう、国への働きかけを含めて、なお一層事業推進に努めてまいる所存でございます。  そのほかの御質問に関しましては、交通事業管理者並びに担当の局長の方から答弁をさせたいと思います。  以上でございます。 7: ◯市民局長(稲葉信義)私から、市民局所管にかかわる三点の御質問にお答え申し上げます。  まず、八木山の市民センターにつきましては、体育館改築のため、新年度に基本設計を予定いたしているところでございます。御指摘のように、地域生活拠点としての地下鉄駅に隣接する施設となりますので、制約はございますが、利用者増に極力対応できるように、可能な限り面積を確保いたしたいというふうに考えております。  なお、本館部分につきましても、大規模改修を行うなどして、拠点駅にふさわしい市民センターを目指しておりますが、その際、動物公園管理事務所との併設のあり方につきましては、関係部局と協議をしながら進めてまいりたいというふうに考えております。  次に、泉総合運動場泉グラウンドの整備でございますが、ベガルタ仙台はもとより、サッカーや野球等の市民利用の利便性を高めるという目的で、日本サッカー協会の助成金を財源といたしまして、人工芝で整備をするという予算を十六年度に計上いたしておりましたが、残念ながら十六年度と十七年度の助成金は不採用となりました。  本市といたしましては、施設整備の貴重な財源というふうに考えておりますので、最終年度となります平成十八年度も助成申請をし、補助の獲得に努めてまいりたいというふうには考えておりますが、なお、十八年度も不採用というふうなことになった場合には、泉グラウンドのあり方について、御提案いただきました整備手法も含めて、改めて検討いたしたいというふうに考えております。  また、ベガルタ仙台シティセールス等の面からの活用、支援についてでございますが、J1復帰がもたらすさまざまな経済効果やマスコミへの登場等によるシティセールス効果、あるいは市民の一体感の高揚などを考えますと、本市の変わらぬ支援が今こそ必要であるというふうに考えております。  ベガルタ仙台には、日本において半世紀ぶりに誕生いたしましたプロ野球新球団、東北楽天ゴールデンイーグルスとともに、市民に感動と一体感をもたらす都市の重要なスポーツ資源としてのさらなる活躍を期待いたしているところであります。  以上でございます。 8: ◯経済局長(五十嵐悦朗)都市景観の向上についての御質問のうち、まず、歩き見る仙台のアピールについてお答えを申し上げます。  自分の足で歩いてそのまちのよさを感じるということも、観光の大きな楽しみの一つであり、町中の財産を観光に生かしていくことは、非常に大切な視点であると考えております。  市内にはそうした魅力ある場所がたくさんありますことから、るーぷる仙台のバス停から歩いて回れる観光コースを紹介いたしました、道草さんぽガイド奥州街道まち歩きマップを作成してまいったところでございます。  今後とも、北山や片平、あるいは根白石などの地域の方々が中心になってつくられたガイドマップ、これらも活用いたしながら、仙台の歩く観光の魅力を発信してまいりたいと考えているところでございます。  次に、魯迅の下宿跡の活用についてでございます。  これにつきましては、関係者との協議が調うことが前提ではございますが、将来、この地をメモリアル広場的な公園に整備する方向で、現在、検討いたしております。  また、魯迅記念館建設への協力につきましては、さまざまな提言がなされていることは認識しておりますが、具体的な検討の段階にはないと伺っておりますことから、今後、大学等の動向を踏まえまして対応いたしてまいりたいと考えております。  なお、知事公館につきましては、所管しております宮城県におきまして、見学希望者に対して公開を行っているところでもありますので、御提案の趣旨も踏まえ、その周知に意を用いてまいりたいと考えております。  次は、シティセールスの展開についての二点の御質問でございます。  まず、NHK大河ドラマの誘致についてでございますが、せんだい・宮城フィルムコミッションを設立いたしまして、きめ細かな支援を通じまして、天花や映画、半落ちなどのロケ地誘致に成果を上げてまいりました。本市には、御提案の歴史的人物を初め、大河ドラマも含め、映像作品を媒体としたシティセールスの素材となり得る資源が豊富にございますことから、今後ともフィルムコミッションにおける活動等を通じまして、関係各方面への働きかけを行ってまいりたいと存じます。  次は、もてなしの心の必要性についてでございます。  訪れた方の満足度を高め、また訪問したいと思っていただくためにも、お迎えする側の温かい対応が大変重要でございます。これまで仙台商工会議所とともに、接客サービスを向上させる、仙台スマイル大作戦や温泉旅館等を対象にサービス向上講習会を実施してまいりました。今後も、こうしたおもてなしの心を向上させる人材育成の取り組みを行いながら、まちぐるみでお客様を温かくもてなす意識の醸成に心がけてまいりたいと考えております。  以上でございます。 9: ◯都市整備局長(保科学)私からは、都市整備局所管の数点の御質問にお答えいたします。  まず、東西線事業の市民への説明についてでございます。  これまで市政だよりを初め、各種広報手段を用いまして、さらに説明会などさまざまな機会をとらえまして説明してまいったところでございます。  今後とも御指摘のような疑問に対しまして、わかりやすく、工夫を凝らしながら積極的に説明してまいることはもちろんでございますけれども、仙台の将来を見据えたときに、東西線が市民の暮らしやすさや都市の活力の向上に大きく貢献するものであること、そういったことも御理解いただけますよう、情報提供に努めることが極めて重要であると考えているところでございます。  本年は、都市計画決定工事施行認可などの諸手続を終え、いよいよ事業が本格化する重要な時期でございますことから、より身近な話題として東西線への御理解が深まりますよう、さまざまな配慮をしながら、最大限の広報に努めてまいりたいと考えております。  次に、東西線駅周辺のまちづくりについてお答えいたします。  東西線がより多くの市民に利用され、整備効果を高めていくためには、沿線のまちづくりの取り組みが重要であるとの基本に立ちまして、交通施設整備、規制緩和、さらには地区のルールづくりなど、地域の特性に応じた対応を行っているところでございます。そのうち、交通結節駅となります動物公園駅や薬師堂駅では、交通結節機能が十分に発揮され、市民が東西線を快適に利用できますよう、環境整備に向けて駅前広場や駐車場、駐輪場等の関連施設整備について、地域の方々と協議を重ねているところでございます。また、仙台駅や荒井駅の周辺では、東西線の利用を促進する観点からも、再開発事業や土地区画整理事業の立ち上げに向けた取り組みを進めているところでございます。  今後とも、多くの市民の御意見をお聞きしながら、民間の活力を生かしたまちづくりを目指しまして、さらに取り組みを強化してまいりたいと考えております。  次に、都市景観の向上に関しての建築規制を含めた景観保存についての御質問でございます。  都市戦略として、総合的に魅力ある景観づくりを進めることの必要性は、議員御指摘のとおりであると認識いたしております。特に、広瀬川沿いの地域につきましては、昭和四十九年に広瀬川の清流を守る条例を制定し、一定の建築規制を含めた制限によりまして、豊かな自然環境の保全を図ってまいりました。広瀬川は仙台のシンボルであり、本市の将来を考えるとき、この地域のさらなる景観形成が大変重要であると考えております。  今後は、周辺の青葉山やシンボルロードであります定禅寺通、青葉通などとのつながりを考慮し、昨年制定されました景観法の活用も視野に入れながら、市民の御理解と御協力のもと、より魅力的な景観形成を図ってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 10: ◯建設局長(中村克正)建設局所管の御質問にお答えいたします。  初めに、八木山動物公園の整備スケジュールについてでございます。  今年度内に基本計画を策定いたしまして、平成十七年度には、これを市民に公表いたしまして、順次、基本設計、実施設計を行ってまいりたいと考えております。  その後、東西線や都市計画道路に影響を受ける部分から整備に着手しまして、東西線の開業に合わせて完成できるよう計画してまいりたいと考えております。  次に、動物園の整備期間中の対応についてでございます。  工事に当たりましては、通常どおり開園しながら進めることを前提に、園内施設の移転手順を考えることといたしておりまして、工事期間中におきましても、来園者の十分な安全対策を講じながら見学路を設けるとともに、個々の動物の魅力を引き出すような展示方法の工夫をするなど、来園者に満足いただける動物園としてまいりたいと考えております。  次に、花を生かした市民協働の取り組みについてでございます。  これまでも、商店街の花いっぱいまちづくり活動や地域の花壇づくり活動への支援、さらには花壇コンクールの実施などに取り組んできたところでございます。また、市役所の緑化につきましても、屋上緑化事業の一つといたしまして、花木を中心とした植栽を行っているところでございます。御提案のように、さらに美しい景観づくりを進めるために、さまざまな工夫をしながら市民協働の取り組みの充実に努めてまいりたいと存じます。  次に、松くい虫に関してでございます。  まず、八木山松並木の保存についてでございますけれども、道路敷地内の松に関しましては、市が防除を進めておりますけれども、私有地内の松につきましては、個人所有でございますので、所有者の方々に管理をいただいているのが現状でございます。景観大賞を受けました貴重な並木でございますので、今後、保存樹林等の指定も視野に入れまして対策を検討してまいりたいと考えております。  次に、青葉山や大年寺山の松くい虫の被害状況と対策についてでございます。  昨年七月から十月にかけまして、民有林等を対象に被害調査を実施しておりまして、発見した被害木につきましては、マツノマダラカミキリが羽化する六月ごろまでに伐倒駆除を行うことといたしております。  なお、来年度以降につきましても、松林の保全を図るために、関係局と連携しながら定期的に調査を行うなど、適宜駆除に努めてまいりたいと考えております。  次に、大規模小売店舗出店時の緑化率の緩和基準についてでございます。  緑化基準につきましては、都市計画法の用途区分に応じて設けられておりまして、その適用につきましては、店舗面積や駐車台数の確保など店舗としての必須の要件を勘案しながら運用しているものでございます。また、基準見直しにつきましては、現在進めている杜の都の環境をつくる条例改正作業の中で、緑化の実効性を確保するためのよりきめ細かな基準の設定について検討しているところでございます。  次に、公園へのメモリアルベンチの設置についてでございます。  公園を市民の記念の場とするための取り組みといたしましては、市民による記念樹植樹など、より身近な市民協働による公園づくりを行っているところであります。御提案のメモリアルベンチにつきましても、市民ニーズを把握しながら、その公園にふさわしいものを検討してまいりたいと存じます。
     なお、宮城野通など道路への設置についても、あわせて検討してまいりたいと存じます。  最後に、公園への健康運動遊具設置についての御提案でございます。  健康運動遊具につきましては、これまでも適宜設置しているところでございますが、高齢化社会における市民の健康増進にも資するものでございますので、今後とも公園利用者の意見を十分お聞きして設置してまいりたいと存じます。  以上でございます。 11: ◯交通事業管理者(中尾忠昭)東西線の仙台市の環境や温暖化対策などへの貢献についてでございますが、一人の人を運ぶ場合、地下鉄は自動車に比べまして二酸化炭素の排出量がおよそ十分の一と言われております。したがいまして東西線が整備されまして移動手段が自動車から東西線に転換されることによりまして、二酸化炭素あるいは窒素酸化物などの有害ガスが大きく削減されるなど、本市の大気環境の改善だけでなく、温暖化対策にも大きな効果があるものと考えてございます。こうした効果があることを、さまざまな機会をとらえまして、PRに努めてまいりたいと考えてございます。  次に、青葉山地区の交通環境の改善に関する御質問でございますが、御指摘の青葉山地区につきましては、東北大学側とこれまでの協議の過程の中でもさまざまな交通障害による事故の発生事例などもお示しいただいております。東北大学の皆様の東西線の早期開業に対する熱い思いも、抜本的な交通環境の改善策としての東西線に非常に大きな期待を持っておられることのあらわれと認識しております。こうした期待に少しでも早くこたえられますよう、事業推進に取り組んでまいる所存でございます。 12: ◯議長(鈴木繁雄)次に、渡辺博君に発言を許します。     〔四十五番 渡辺博登壇〕(拍手) 13: ◯四十五番(渡辺博)一般質問をいたします。  第三十八号議案仙台市財産条例の一部を改正する条例に関して、まずお尋ねをいたします。  これは、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律、いわゆる地方分権一括法が平成十二年四月一日に施行されたことにより、国有財産であった里道、水路等の法定外公共物のうち、現に機能を有するものが市町村へ無償で譲与されることになったことを受けての措置であります。  そもそも改正のもととなる国有財産特別措置法は、地方分権の流れの中で地方自治体が勝ち取った成果の一つに挙げられるものであると思います。改めてこの改正をどのように評価しておられるのか、お尋ねいたします。  今回、国から譲与された法定外公共物は、公図上二十一平方キロメートルと隣接自治体の面積にも匹敵するほどの広大な面積になると聞いております。この法定外公共物の譲与が市民生活に対して、どう影響してくるのか、本市にとってメリット、デメリットはそれぞれどうなのか、お考えをお聞かせください。  また、譲与された土地の利用について、市民の福利向上のために有効に活用することが求められます。そのための準備をすることが必要と思われますが、今後いかが対応していくおつもりなのかもお聞かせいただきたいと思います。  あわせて、市民への周知の方法、問い合わせなどにどう対応していくのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。  第四十六号議案仙台市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例に関してお尋ねいたします。  これは、卸売市場法の改正に合わせて本市条例を整えるものであります。法改正の趣旨は、流通環境が大きく変化する中、生産者、消費者それぞれの期待にこたえるために、安心、安全で効率的な流通システムへの転換が図れるよう、卸、仲卸の取引規制の緩和及び適正な品質管理の推進、卸売市場の再編の円滑化を図ることにあります。  中央市場の設置の目的が、生鮮食品の消費者への適正価格での供給の確保、生産者への安定販売ルートの提供にあることを考えれば、卸売市場法の改正で正しくその目的を達成することができるのかどうかの認識の違いで改正市場法への評価が分かれることになります。市場法改正に至るまで、市長はただ手をこまねいておられたわけではないと思います。開設者として、どのような問題意識を持ち、全国の同じ立場の市場開設者とどのような協議をされ、その上で国に対して、どのような要望活動をしてこられたのでしょうか、お聞かせをいただきたいと存じます。  その結果、改正卸売市場法に反映がなされたものがあればお聞かせください。  また、改正卸売市場法をどのように評価され、対応されようとしているのかもお示しください。  ともかく、さいは投げられました。  百万仙台市民の台所を預かる市場開設者として、市民に対して、今後とも生鮮食品の安定供給を確保していかなければなりません。そのためには、仙台市場を支えている卸、仲卸、小売、買参等関係者の皆さんの理解と協力、そして開設者として適切な支援が必要であると思います。市長はどのようにお考えでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。  今後、これまで以上に、一層市場間の競争が激しくなります。卸売市場の再編も進行していくことが予想されます。市長は、本市場の今後をどう展望され、取り組まれようとしておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。  第七十三号議案市道路線の認定及び廃止に関する件に関連してお尋ねいたします。  市民にとって道路とは、道路法で規定された公的な道路ばかりではなく、個人所有の私道あるいは里道なども総称して、すべて道路と認識していると思われます。これらの道路は、すべて生活に欠くべからざる存在であり、百万市民の活動を支えるという重要な役割を果たしております。しかしながら、国道、県道、市道など公的な団体が管理する道路はしっかりと維持管理され、安全に通行することが保障される一方、同じような役割を果たしているにもかかわらず、私道、里道などは十分な管理がされぬままになっていることに、市民は矛盾と不自由を感じているという現実があります。  私は、公的団体にしっかりと維持管理された道路網の量の確保と拡大は、市民生活の生活環境の向上や市民サービスの豊かさを示すバロメーターになると考えます。古来、道路の建設、維持、管理は、公の果たす重要な役割の一つであったと思います。市民生活に欠くことができない存在となり、機能している数多くの私道をどう整備していくか、都市として取り組むべき大切な課題であると私は考えます。  現在、本市におきましては、市道認定に際しては、仙台市市道路線認定基準に基づいて審査が行われております。審査が厳しく、申請をしてもなかなか認定されず、不特定多数の市民が日常利用するなど、公道並みの役割を果たしていながら、沿線住民あるいは個人が苦労しながら維持管理を余儀なくされております。例えば、行きどまり道路の場合、現行規定では延長二百メートル以上で利用世帯が五十世帯以上であれば認定されるという救済措置があるようでありますが、これに合致しなければ、同じように公衆の利便に供されていても、当然不適合ということになります。私は、何らかの救済措置を講じてしかるべきだと考えるものであります。  そこで、お尋ねいたします。現在、地元管理になっている私道の実態をどのように把握しておられるのでありましょうか、お聞かせをいただきたいと存じます。国の法定外公共物の譲与が行われ、里道など現に道路として利用されている道路が市民の財産となったこのとき、市道認定基準を緩和することによって私道所有者の困難を救済し、もって仙台市民の安心、安全な通行を確保していくことが必要だと考えますが、いかがでしょうか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。  仙台城跡整備計画に関して、その着実な推進を願う立場で質問いたします。  仙台藩祖伊達政宗公が、この仙台の地に居城を定め、まちづくりに着手して四百年余り経過いたしました。奥州王と称した藩祖公が手塩にかけた仙台城が、明治の初め廃城となり、今や残った石垣と遺構をもってしか往時をしのぶすべがなくなりました。それでも古くから仙台に住む我々にとって、今でもかの地は青葉城であり、あるいは天守台と呼んでしまうこともある郷土のシンボルであります。  文字どおり夏草のむすがままに放置されてきた仙台城跡が、艮櫓建設問題を契機に市民の関心を集め、整備の機運が盛り上がってまいりました。仙台市御当局も、整備に取り組むこととし、平成十五年八月、国の史跡指定を受け、当面六十六ヘクタールの調査及び整備計画を作成することになったことは、まことに喜ばしいことと思います。今日の流れをつくるに至る大きな原動力になったのが、本議会での活発な議論であったことも思い出されます。  さて、これから作成される整備計画は、最終的には仙台城跡の主要範囲百三ヘクタールを視野に入れた計画になるということであります。ただいま検討中ということですが、現在どのような準備をされているのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。整備を進めるに当たっての基本的な考え方及び完成まで、どれくらいの期間を考えておられるのかもお聞かせください。  計画をスムーズに遂行していくためには、関係者の皆さんの十分な御理解と御協力が不可欠になりますが、どのように取り組むおつもりでしょうか。  この事業を行うに当たっては、教育局を初めとして複数の局が関係してくることになると思われます。それぞれの役割分担と調整、事業の進行管理については、どのようにお考えでありましょうか。  これまでも同僚議員から、仙台城跡におけるサインの未整備を初めとして、史跡の有効活用がされていないという御指摘がありました。せっかくある遺跡、遺構などについて、わかりやすく表示することによって観光資源として生かすことは、当然考えなければならないことであります。政宗公など歴代の藩主、仙台城にまつわる故事を探りながら、その再現を図るなど、新たなにぎわいをつくり出していくことは今後の課題ではないかと考えますが、いかがでしょうか。  例えば、三の丸で行われていた薪能のようなものを本丸広場で開催するなどして、新たなにぎわいをつくること等も工夫してみるのも一興ではないでしょうか。民間の協力を得ながら、官民一体となった整備計画の策定とその推進を願っております。  関連して、青葉山公園事業についてお尋ねいたします。  この事業は、平成九年七月、都市計画事業の認可を受けて今日に至っております。整備計画によれば、平成九年から十八年までの第一期計画、続いて二十八年までの二期計画に分かれて、それぞれ具体的な整備項目が明示されておりますが、整備項目の一つである石垣修復が完成したのみで、あとは手つかずの状態のように見えます。現在、見直し作業中と聞いておりますが、いかがでしょうか。今後、どのように進めていくお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。  仙台築城から今日に至るまで、仙台城跡は、仙台を代表するシンボルであります。また、百万市民のアイデンティティーのよりどころでもあります。遅滞なく着実に整備を進め、早期の完成を図るべき重要な事業であると考えますが、いかがでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。  以上で私の質問を終わります。  御清聴まことにありがとうございました。(拍手) 14: ◯市長(藤井黎)渡辺博議員の御質問にお答え申し上げます。  まず、仙台市中央卸売市場業務条例の改正についての御質問のうち、全国的な流れといたしまして、今後の展望と取り組みということについてでございます。  今後は、さまざまな意味におきまして、統合なども含めました卸売市場の再編が加速していくものと予想をいたしております。その中にありまして、本市の中央卸売市場は、百万市民の台所としての役割に加えまして、これまでに引き続いて東北一円の拠点市場としての機能を担っていくべき、そうした使命があるというふうに考えております。  こうした認識に立ちまして、これまで以上に生鮮食料品等の安全・安心の確保、また流通の効率化など、生産者、消費者双方からの多様なニーズにも迅速かつ的確に対応できるような競争力の高い市場を目指してまいる所存でございます。  次は、仙台城跡整備事業の役割分担やその進行管理についてのお尋ねにお答え申し上げます。  仙台城は、本市発展の原点でございますし、また、市民の心のふるさと、アイデンティティーの拠点でもございます。この仙台城を含む青葉山地区一帯は、そうした意味において、市民共有の財産と言うべき場所でございます。  その整備事業でございますが、性質上、長期にわたる事業でございますけれども、基本的には発掘等の調査、そして工事と、もう一つは観光PR、この三つの要素から成り立っておりまして、それぞれ教育、建設、経済、この三局が中心となりまして計画をつくり、そしてそれに従った整備を進めてまいることになっているところでございます。  事業の実施に当たりましては、もちろん関係の部局間で十分な協議、調整を随時行いながら、遺漏のないように進行管理に努めて後世につながっていくような歴史的な風格のある拠点づくりを着実に進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。  そのほかの御質問につきましては、担当の局長の方から答弁させたいと思います。  以上でございます。 15: ◯財政局長(笠原周二)私からは、国有財産の無償譲与に関する質問にお答えを申し上げます。  まず、法改正に伴い、法定外公共物が市町村へ譲与されることに対する評価についてでありますが、地域の生活と密接にかかわる法定外公共物の管理、そして処分につきましては、今後、市町村の判断で迅速、適切に対応することが可能となります。したがいまして、住民サービスの向上につながることになりますので、地方分権推進における具体的な成果の一つであると評価をしているところでございます。  次は、市民生活への影響等についてでありますが、譲与された法定外公共物につきましては、今後、本市が県や国を経由せず直接管理することになり、手続の大幅な簡素化や処理時間の短縮が図られることとなります。また、将来、公共用財産としての用途を廃止した場合には、売り払いにより本市の財産収入となります。  一方、法定外公共物は、境界も未確定なところがほとんどでございますので、財産管理に一定の経費が必要になると考えているところでございます。  次に、譲与された土地の有効活用についてでありますが、これまでの県や国の画一的な基準にとらわれない対応が可能となりますので、里道や水路等の整備、改修の際には、地域の実情に沿った柔軟で効率的な活用を図ってまいりたいと考えております。  市民への周知の方法等についてでありますが、申請の手続が変わることとなりますので、市政だよりへの掲載あるいはパンフレットの配布などによりまして、十分な周知を図りますとともに、新たな公共物管理システム、これを活用しまして、市民からの問い合わせに対しても迅速に対応してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 16: ◯経済局長(五十嵐悦朗)仙台市中央卸売市場業務条例の改正に係る二点の御質問にお答えを申し上げます。  まず、卸売市場法改正に至る対応等についてでございます。  市場法の改正は、食の安全・安心に対する社会的関心の高まりや、多様に変化する消費者ニーズ、物流環境の大きな変化に対応して行われたものと認識をいたしております。  今回の法改正に当たりましては、中央卸売市場の開設者で組織をいたしております全国中央卸売市場協会の組織を通して提言をまとめ、国に要望してまいったところでございます。  その提言に基づきまして、品質管理の高度化、買い付け集荷に係る規制緩和、電子商取引の導入などの点について要望が反映されたものであり、市場開設者といたしましても、おおむね市場環境の変化に対応した法改正と考えております。  今回の条例改正は、法改正に伴って行うものでございますので、その趣旨を十分に踏まえ、制度運用に当たってまいりたいと考えているところでございます。  次に、生鮮食品の安定供給確保についてのお尋ねでございます。  改正された新しい制度のもと、市場がその機能を円滑に果たしていくためには、議員の御指摘のとおり、市場関係者の御支援、御協力が不可欠であると認識をいたしております。今般、業務条例改正に対しましても、市場関係者に対して十分な説明、意見交換等を重ねた上で条例案提出に至っているものでございます。  今後とも、市場関係者の方々との連携、意思疎通を図り、それぞれの立場で存分に力を発揮されますよう制度を運用してまいりたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 17: ◯建設局長(中村克正)私からは、建設局所管の二点の御質問にお答えいたします。  初めに、私道の実態の把握と市道認定基準の緩和についてでございます。  御指摘の市道認定基準に適合しない行きどまり道路につきましては、沿線の住民の方々が現在維持管理を行っているものでございます。このような行きどまり道路が全市的にどの程度存在するのかにつきまして、調査を進めておりまして、今後はこれらの調査結果や既存市道とのバランス等を十分に踏まえまして、市道認定基準の緩和の検討を行ってまいりたいと考えております。  次に、青葉山公園事業に関してでございます。  まず、基本計画の見直し作業でございますが、公園の一部が国の史跡指定を受けたことなど、整備環境に変化が生じたため、学識経験者や市民で構成する検討委員会を設置して検討を重ねまして、史跡を含んだ公園としてのあり方や土地利用の原案がまとまりつつございます。  次に、公園整備の進め方についてでございますが、仙台の顔づくりとして重要な事業であることから、早い時期に発掘調査を行いまして、杜の都の歴史的発祥の地にふさわしい公園として整備をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 18: ◯教育長(阿部芳吉)仙台城跡の整備に関する質問にお答えを申し上げます。  初めは、仙台城跡整備基本計画の検討状況についてでございますが、平成十五年度に策定いたしました基本構想に基づきまして、先般、学識経験者等による検討委員会におきまして、基本計画の素案を取りまとめたところでございます。この素案に対しましては、市民の方々からも御意見をいただいておりまして、これらも踏まえ、今年度中に計画を策定する予定といたしております。  次に、整備の基本的な考え方についてでございますが、私どもといたしましては、仙台の歴史の原点となる仙台城跡のさまざまな価値を保持しつつ、歴史の新しい理解を広めますとともに、仙台らしい都市空間づくりに位置づけ、取り組んでまいりたいと考えております。また、期間につきましては、最初の五年間を短期、次の十年間を中期、それ以降を長期といたしまして、段階的に整備を進めていくことといたしております。  次に、関係者の理解と協力についてでございます。  整備に当たりましては、東北大学、護国神社、商工会議所などの団体と良好な関係を保つことが肝要でございまして、御指摘のとおりでございます。関係者の方々に対しましては、これまで同様の信頼関係をもとに、情報交換を密にいたしながら御理解と御協力をお願いしてまいりたいと存じます。  おしまいは、新しいにぎわいをつくる工夫等について、例えば仙台城跡で行う薪能などの催しについてのお尋ねでございます。  私どもといたしましては、観光客はもとより、仙台市民も折に触れて仙台城跡を訪れるようになることは、史跡の有効活用の一面であると認識いたしておりまして、仙台城にまつわる伝統芸能や催しを行いますことも、大変有意義な試みであると考えております。  今後とも、関係機関や市民の皆様から御意見をいただきながら、さまざまなアイデアにつきまして検討をしてまいりたいと存じます。  以上でございます。 19: ◯議長(鈴木繁雄)次に、屋代光一君に発言を許します。     〔六十番 屋代光一登壇〕(拍手) 20: ◯六十番(屋代光一)二月十二日に知人の娘さんの葬儀がありました。その人をSさんと称しましょう。Sさんは、小学生のころから絵の才能があり、大学を卒業してからも絵を続け、個展を催したり、グループ展にしばしば出展するほどの腕前でした。しかし、不幸にして十数年前からパニック障害にかかり、東北大学病院に通院治療を続けていたのです。  パニック障害とは、反復性のひどい不安発作を起こし、非合理的な行動をとろうとする病気だそうです。そんな折、平成十五年四月にSさんのお母さんが病気で急逝されました。このことはSさんの病に強く影響しないわけはなく、不安的中、同年八月十九日に行方がわからなくなってしまったのだそうであります。Sさんの御家族としては、すぐに所轄の北警察署に捜索願を出しましたが、その後、何の消息もわからぬまま、関係者の心配のうちに時が過ぎ、昨年十二月中旬に警察から連絡があり、Sさんは帰らぬ人となっており、青葉区の社会福祉事務所が遺骨を預かっていることがわかったのであります。Sさんの葬儀の際、彼女のお父さんの話や配布された印刷物によると、平成十五年八月二十日正午ごろ、広瀬川大橋下の中州のところに女性が流されているとの通報により、消防局の救助隊が出動し、女性を引き上げたときには、全身硬直のためだれが見ても死亡していると判断される状態、すなわち社会死と判断され、しかも身元不明のため、所轄の中央警察署扱いとなったのだそうであります。中央署では、この溺死女性の身元を捜し続けた結果なのでしょう、北署に捜索願の出ているSさんと判明したのは、この日から一年五カ月後の昨年十二月のことでありました。  この話を聞いて、おかしいと思いませんか。警察として、幾ら慎重に捜査するといっても、隣の警察署に捜索願が出ている女性と符号させるのに一年五カ月もかかっているのです。私たち市民の安全・安心をこのような警察に託せるものでありましょうか。こんなことをしているから、私の余り好きではない浅野知事から予算を削られるのではないでしょうか。  警察は、何かといえば最近事件が多く手が足りないと言い、警察官をまたふやすようであります。私は、常に思っていることでありますが、警察官は、交通行政にかかわらなくともよいのではないでしょうか。運転免許関係もそうです。現在、その一部の業務を委託されているようですが、その範囲を広げてもいいのではないでしょうか。交通行政にかかわっている警察官も事件捜査術を学んでいるプロですから、この警察官を交通警察から外し、捜査に回せばかなりの人数がふえ、事件解決のスピードアップにつながるでしょう。  警察行政については県の管轄でありますが、幸い政令市の仙台市からは、議会の同意を得て二名の公安委員を県に推薦しております。市議会としても、市民の安全・安心のために働いてくださっているこの市推薦二名の公安委員とたまには懇談する必要があると思いますが、機会をつくってはいかがでありましょうか。  次に、先日、旭丘小学校五、六年生、約九十名合同での総合学習の授業で若手能楽師、観世流シテ方山中ガショウさんを講師に招いて、伝統芸能の能を学ぶ能楽教室が開かれました。講師の山中さんは、数年前、旭ケ丘地区の町内会創立四十周年記念事業の中で、青年文化センターシアターホールを会場に、会員六百人を集めて能公演を好評のうちにおさめられるなど、実績のある講師であります。その語り口や内容なども折り紙つきであります。とはいえ、今の子供たちにしてみれば、なじみのない能の授業が約一時間にわたるのですから、途中で飽きたりしないだろうかなどと心配した考えを持ちながら、私も参観をさせてもらいました。  授業が始まってみると、そんな心配など全く無用で、能のルーツや楽しみ方など、山中さんの実演を交えながらの軽妙な説明に、子供たちは真剣そのものでした。その様子から、日本人のDNAには能を理解する要素が入っているのではないかと思うほどでありました。この催し物の打ち合わせのときに、希望する保護者にも参加してもらったらとの話も出ましたが、相次ぐ学校凶悪事件を考慮して、今回は児童だけの参加となったことは、大変悲しい時代になってしまったとため息が出ました。  後日、六年生の感想文を見せてもらいましたが、授業中に見られた児童たちの能に対する興味津々たる態度がどの文にもあらわれており、能という伝統芸能に驚きと感動を覚え、深く関心を持った児童が多いことがわかります。この中に一人だけですが、能楽堂で能を見てみたいと書いておりました。今回の旭丘小学校の例から推測して、同年代の児童は機会さえ与えれば、能に興味を持つことは間違いないと思います。山中ガショウさんの催す、能への誘いも回を重ね、私も鑑賞するたびに、仙台は能の底辺が広いことが感じられます。  昨日、市内で活動する能楽五流派で結成する仙台能楽協会が第一回市民謡曲大会を催し、熱気あふれるものでした。この協会も、活動拠点となる能楽堂の設置を目の前の重点目標にしております。昨年の新聞報道から、西公園の利用計画の中で、何よりも先に旧市立図書館跡に能楽堂を計画しているとのことを知り、最適な場所ともろ手を挙げて賛同しているところであります。青葉山と広瀬川の景観を生かした能楽堂を早くつくるべきだと思います。  今、仙台市での話題の中心は、プロ野球でもあり、球場を核とした駅東の宮城野原総合運動公園ですが、その宮城野原と対称となる西公園を能楽堂やストリートジャズの拠点として、ライブハウスに再利用を望まれている天文台プラネタリウム、さらに市民会館をリニューアルし、施設機能を高め、これらをあわせて文化公園としてはいかがでしょうか。こうすれば文化公園と運動公園が地下鉄東西線によって結ばれ、さらに同線上には青葉山公園、動物公園とつながり、南北線に乗りかえれば台原森林公園にもつながる、すばらしいまちになると思います。  次に、その年の第一回定例市議会は、言うまでもなくその年度の施政方針と予算案等が市長より提案され、それをもとに議会で議論し、賛否を決するものであります。その際、議会側として、提案者である市長が一年間、または任期中、責任をもって事務執行するのだと無条件に思っています。この考え方をすれば、今回の議会答弁からして、藤井市長は甚だ無責任だと思います。  四選出馬について、進退はいずれ時期を見て冷静に判断したいと八月以降の自分の責任を議会に明確にしないまま、議会に対し、提案している全議案の慎重審議をお願いしたいとはどういうことでありましょうか。次の選挙で落選したのならいたし方ありませんが、もしみずから四選を断念するようなことがあったとしたら、八月以降の施策実行の責任者はだれがとるのでありましょうか。  藤井市長に改めて申し上げます。  議会は、今、提案されている議案は、藤井市長のもとで執行されることを前提に審議しているのです。よく耳にする進退はいずれ時期を見てという政治家の格好をつけた言い回しはやめて、この平成十七年第一回定例市議会こそ市長みずから進退を明らかにする唯一の時期であり、場所でもあると思います。それが市長の責任であります。
     市長は、施政方針の中で誤りなき選択という言葉を使っていますが、私に言わせてもらえれば、市長自身の進退とそれを明らかにする場所を市長こそ誤りなく選択してほしいと読めるのであります。  もう一つ、欠員になっている副市長の問題です。  行政事務執行者こそ、議案の審議過程を知っておくべきだと思います。特に、副市長はその立場であることを藤井市長は承知のはずです。市長は、人選についてはこの議場の中からまた考えているのでその心配は御無用と言うかもしれませんが、人はその立場によって物事の見方、考え方が違ってくるものです。また、市長は過日の答弁で一日一日が任期だと言っていましたが、市条例で定めている副市長二名体制で第一回定例議会に臨んでこそ、その真実味が感じられるのであります。  最後に、副市長人事案件は、最終日提案と予告されておりますが、その際、副市長をお願いする方には藤井市長自身の八月以降の身の振り方を知らせるのでしょうね。藤井市長には王道を歩んでほしいと思います。(拍手) 21: ◯市長(藤井黎)屋代議員の御質問にお答え申し上げます。  まず、西公園を文化公園にという御提案でございます。  御指摘のように、次世代を担う子供たちが能楽の持つ日本の伝統的な美意識の世界に随時触れる機会を持つということは、教育上大変好ましいことであると、このように認識をいたしております。本市におきましては、そういう意味から、平成十三年三月に能楽堂検討委員会からいただきました提言をもとにいたしまして、その機能や整備手法とあわせて立地場所の検討も進めておりましたけれども、その中でも西公園は最も有力な候補地の一つでございました。  一方、現在、西公園再整備検討委員会を設置いたしまして、今後の西公園の整備のあり方につきましての基本構想策定に取り組んでおるところでございます。この委員会によれば、数多くの文化施設が立地をする西公園周辺の地域の特性を考慮して、仙台の新たな個性をつくり出す空間として能楽堂のような文化的機能を配置するという、こうした考え方も前向きに議論されているところでございますので、本市といたしましても、引き続き具体の検討を進めて、早い時期の実現を目指してまいりたいと、このように考えております。  次は、本議会に臨むに当たっての私の基本的なスタンスについてでございます。  施政方針におきましても申し述べましたとおり、本年を地域自立の理念に立つ東北の新しい時代を切り開く起点であると、こうした基本認識に立ちながら、これまでの市政運営におきます各般にわたる施策について、その継続性とともにさらに推進すべく、新年度予算案につきましても通年性を基本といたしまして編成をいたし、今議会に御提案申し上げたところでございます。  私の進退並びに副市長の人選につきましては、さまざまな諸要素を総合的に勘案しながら、さらに熟慮してまいりたいということでございますので、御理解を賜りたいと存じます。  もう一つの御質問に関しましては、市民局長の方から答弁をさせたいと思います。  以上でございます。 22: ◯市民局長(稲葉信義)市民の安全・安心に係る御指摘でございます。  今回、市内におきまして非常に心痛む事件が発生いたし、解決に時間を要したということは、私どもといたしましても、今後の重要な課題の一つとして受けとめております。  私どもも、市警察部も含めまして、今後の安全・安心のあり方について、なお協議、連携を強めていく必要があるというふうに考えております。  以上でございます。 23: ◯議長(鈴木繁雄)この際、暫時休憩いたします。     午後二時二十三分休憩          ────────○────────     午後三時二分開議 24: ◯議長(鈴木繁雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。  副議長と交代いたします。     〔議長 鈴木繁雄退席、副議長 斎藤建雄議長席に着く〕 25: ◯副議長(斎藤建雄)議長と交代いたします。  次に、関根千賀子君に発言を許します。     〔十四番 関根千賀子登壇〕(拍手) 26: ◯十四番(関根千賀子)みらい仙台の関根千賀子です。議長のお許しをいただき、これより大きく四点ほど質問をしてまいります。  まず、第一点目、地域づくりについて。  市長の施政方針にありました杜の都の地域力に触発されまして、昨年に引き続き安心・安全のための地域づくりについて質問をさせていただきます。  少子高齢の地域社会の中で、宮城県沖地震への限りない不安や、連日の報道による子供たちへの犯罪、また、さまざまな問題商法など、日々生活している地域では、次々と問題の課題が山積みしております。十年前の阪神・淡路大地震や昨年の新潟県中越地震などから、防災に対する地域自助・互助活動の重要性は、多くの市民が理解してきているところです。今、地域としてできる活動へと活発に動き出してきているのではないでしょうか。  そこで、お伺いします。  かねてから市長は、市民とのパートナーシップで市民協働を提唱され、市民の意欲を育て、大きく伸ばそうというお気持ちのようですが、今、この時期に市民に何を期待し、何を求めようと考えておられるのでしょうか、お伺いいします。また、地方分権の時代に都市の自立ということが大きな課題となっていますが、何を実行することによってそれらを達成しようとお考えなのでしょうか、お聞かせください。  次に、市長は常々、まちづくりを支えるのは市民の力を存分に発揮できるような自治を目指していると何度もおっしゃっています。私も本当に同感です。しかしながら、今の市役所のさまざまな地域づくりの施策や制度を見ますと、多様化、複雑化する地域の課題に対し、十分にこたえられる仕組みになっているでしょうか。そこで、ぜひ地域の課題を相談する窓口の一本化や地域への情報の一元化を図れるような施策を早急に考えてほしいことです。御所見をお聞かせください。  あわせて、地域住民への支援は、単なる情報の提供にとどまらず、地域の要請に応じた専門家の派遣といった制度も盛り込んでいただくと、相談から行動、解決へとスムーズに歩みを進めることができるのではないでしょうか。そのような相談サポート窓口の設置に本気で取り組んでいただきたいと切に思うものです。お考えをお聞かせください。  そしてまた、地域の活動をすればするほど、お金がかかります。そこで、地域では何とか助成金つきの補助事業ねらいをしているのですが、つい先日締め切った五十万円の補助事業の応募に気づかず、断念したところでした。役員一同、反省しきりでした。そこで、ぜひお願いしたいのが、それらの情報を一元的に提供する仕組みを整え、その周知徹底を図ってほしいと思います。いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。  次に、個別の問題を幾つか挙げさせていただきます。  現在、私の住んでおります地域も、大規模なマンション建設が次々行われ、そのたびに地域住民は、コミュニティーの大きな変更を強いられ、対応に苦慮しております。マンション計画や周辺環境の悪化をもたらすようなミニ開発から自分たちの地域を守る地区計画について、本市の取り組みの現状とこれまでどのような効果を果たしてきたのか、お考えをお聞かせください。  また、私の地域には、都市計画道路予定地の空き地があります。一部はポケットパークとして活用予定ですが、大部分は一等地にありながら立入禁止の空き地となっています。空き地を抱えた地域は、いつも不安との戦いです。つい先日も、知らない間に危うく夜間工事のための工事現場となるところでした。  そこで、お考えいただきたいのですが、空き地利用として、例えば防災公園やリハビリ公園とかビオトープとか、空き地が不安のもとではなく、安らぎの場となるよう活用の方策を見出していただけないでしょうか。道路予定地とはいえ、計画の見えない空き地です。活用できる制度等がありましたらお示しください。また、空き地の安全利用の今後の見通しについても、あわせてお示しください。  さらに、私どもの地域では、常に数十台の路上駐車による大気汚染に悩まされ、また、グラウンドから舞い上がる土ぼこりに悩み、そして地域に入り込み、高齢者の方々に被害をもたらす問題商法に頭を抱えています。先ほど地域の課題の筆頭に、防災、防犯の問題を上げましたが、それらとともにこうした課題についても、地域の知恵を絞りながら、少しずつ対策を立てて自助努力中です。行政のさらなる支援を期待する気持ちは切実です。市長は、こうした現場の切実な声を御存じでしょうか。自立的な都市経営のためには、地域住民とともに地域の課題にがっぷり取り組むことが大切と思います。  そこで、お伺いしますが、市長御自身で地域懇談会にどの程度御出席されているのでしょうか。地域の生の声をどのようにお聞きになって、市政の上で生かされておられるのでしょうか、お伺いします。また、地域からの要請があれば懇談をお引き受けくださるのでしょうか、あわせてお伺いします。  最後に、これら地域の課題を解決していくための応援の仕組みづくりは、市の組織の見直しをしなければ実現することが難しいと考えます。これまでも同僚議員の方々も問題提起されているように、区役所のあり方を見直すことなくしては、新しい地域づくり、自立した都市経営に市民とともに歩んでいくことはできないと考えます。地域力を倍増するためにも、ぜひ本庁各部局と区役所の組織改革に対処していただきたいと思います。前向きの力強い御答弁をお願いして、次に移ります。  第二点目、次は、西公園再整備と関連して、地下鉄東西線についてお伺いします。  だれもが御存じの西公園は、明治八年に開園した本市の最も古い公園であります。そして、また、私の子供のときからの遊び場だった愛する西公園です。これより数点お伺いしてまいります。  このたび、地下鉄東西線の駅計画のためと合わせて図書館、天文台の移転もあり、大幅な再整備が計画中です。基本構想もそろそろまとまりつつあると思います。  まず初めに、基本構想案は現在どの程度まとまっているのでしょうか、お伺いします。  次に、子供たちや専門家の方々、そしてこよなく西公園を愛している市民の方々など、多方面から市民アンケートをちょうだいしたと思います。締め切りから一年がたっていますが、どう整理をされているのでしょうか、お聞かせください。  関連して、次に気になる部分を二、三お伺いいたします。  まず、樹齢二百数十年の保存樹木の大イチョウの木や伊達政宗公ゆかりの臥竜梅やその他多くのヒマラヤ杉、名物の桜など、だれもが気になる樹木達です。再整備工事でどのように取り扱われるようとしているのでしょうか。市民の目が厳しく注目していると思います。大変な作業になると考えますが、御計画をお示しください。  続いて、気になる部分が、西道路で南北に分断されている二つの公園です。どう自然体で一体化する御計画なのでしょうか。現在は本当に悲しく、車いすも乳母車も体の不自由な方々なども、歩道橋という難所のため行き来は不可能です。ぜひ、再整備では最大限の考慮を願うところです。お考えをお示しください。  あわせて、広瀬川の水辺や日々見事な夕日が眺望できる自然との触れ合いの場づくりへの計画がありましたら、お聞かせください。  公園は、整備までは華々しくすばらしくつくられるものです。しかし、問題はその後の維持管理と保全です。西公園も、十年前は本当に悲しいほど荒れ果てていました。やっとの思いで整備に入ることとなり、少しは息づき始めた公園になってきたところなのです。公園の維持管理にはお金もかかり、本当に大変かと思います。  そこで提案です。最初からそのあたりを意識して、市民みんなでつくり上げる公園として整備されてはいかがでしょうか。例えば、近隣の小学校の子供たちが一生懸命考えたビオトープと遊び場づくりを一緒につくり上げるとか、また、やる気満々の商工会へ依頼し、観光物産館や市場の経営をお任せするとか、または、お花見会場は、今までも一生懸命に市民のためと御苦労くださった御譜代町の方々へお願いするとか、または花壇や高齢者兼用リハビリ遊具は老人クラブや市民団体へ、そしてイベント広場は年間の主な主催者での実行委員会へなどなど、市民みずからが公園づくりに自助、共助で参加ができるシステムをつくり上げてはいかがでしょうか。そこで、不足部分と全体を行政が受け持つというお考えはできないものでしょうか、お伺いします。  次は、地下鉄東西線の整備で影響を受けると思われる緑と西公園の環境問題はどの程度なのでしょうか、お伺いします。  関連して、地下鉄東西線の環境影響評価についてお伺いします。  広瀬川、青葉通ケヤキ、西公園、竜の口、青葉山など、ことしの一月末には県知事の意見書を取りつけていると思いますが、その内容と問題点をお伺いします。また、十七年度早々には、大臣意見書を求める予定と思いますが、無事通過できるのでしょうか、問題点などありましたらあわせてお伺いします。  次に、西公園にかかわる広瀬川橋梁、西公園高架橋、西公園トンネル坑口などの景観問題と騒音問題も気になる部分です。上手にクリアできると思いますが、お伺いします。  最後に、杜の都仙台というすばらしい仙台のキャッチフレーズを、名実ともに日本一にしなければと思う一人です。後世に残せる最大の宝物とも思います。百万市民の英知で今こそつくり上げねばと思います。心意気をお伺いし、次に移ります。  大きく第三点目、次は、高齢者福祉から今回の介護保険制度改正にちなんでお伺いしてまいります。  本市では、平成十五年度から十九年度の五カ年の高齢者保健福祉計画を作成していますが、今回の介護保険の改正により変更される部分はあるのでしょうか。あるとすれば、その変更内容もあわせて初めにお聞かせください。また、今回の制度改正で介護予防の対象になると言われている要支援、要介護一の人数は、本市の場合一万四千人余りで、認定者の約半数となっているようですが、これらの対象者の方々に介護予防をすることにより、全体として保険給付にどの程度歯どめがかかるのでしょうか。予測もあわせてお伺いします。  次に、介護保険制度が始まってからは、福祉の世界も規制緩和により民間企業などが自由に参入するようになりました。施設の種類も、入所施設のほか、デイサービス、グループホーム、宅老所など、さまざまな種類になっています。そしてまた、運営も公のものからNPO関連や各種法人、株式会社、有限会社など、多種多様な運営形態になってきました。これに伴って、サービスの内容についての苦情なども耳にするようになりました。こうした事業者に対して、早急なる調査、指導の必要があると感じていますが、本市としての実態調査や指導の現状はどうなっているのでしょうか、お伺いします。  グループホームや宅老所のような小さな施設であればあるほど、職員の不足や第三者の目が入りにくく、事故や事件が起こりやすくなります。きょうの新聞によりますと、岩手県では、新年度から認知症のグループホームの独自の外部評価制度を導入するようです。ぜひ、本市も充実した第三者の評価制度を急いでほしいものです。お考えをお聞かせください。  次に、地域型在宅介護支援センターについてお伺いします。  今の現状を見ますと、本来の機能が発揮されていないように思うのですが、お考えをお聞かせください。在宅介護支援センターは、これからの介護予防プランを展開するための重要な施設の一つとなると思いますが、これからどう整理し、どのように実のある施設にする予定なのでしょうか、お伺いします。  また、今回の介護保険制度改正の目玉であります、予防重視型の介護保健サービス事業の本市の取り組みについてお伺いします。  まず、普及啓発や指導者の育成をどうするのでしょうか。私は、従来のデイサービスを介護予防型デイサービスとして充実を図るのが最良の策であると思いますが、いかがでしょうか。また、筋力トレーニングのメニューが心配です。肩ひじ張らずに、楽しみながら自然にできるようなメニューの考案を期待します。ゆったり体操なども考案されたようですが、間違っても器具、機材を重視する若者向けのようなさまざまな筋力トレーニングだけは避けてほしいものです。本市としてどう取り組むお考えか、お聞かせください。  次に、今回の改正では、在宅でのリハビリテーションはどうなるのでしょうか。これからの介護予防の主力になると私は思いますが、いかがでしょう。  私の母は、週に一回ですが、理学療法士に自宅に来てもらってリハビリを受けています。要介護五、認知症の母でも生き生きとして参加しています。リハビリの大切さを身をもって感じさせられています。しかし、実際には、在宅リハビリをしてくれる専門職の理学療法士はもちろん、作業療法士もごくわずかです。どうか在宅リハビリがもっともっと盛んに行われるよう強く望むところです。専門職の育成や積極的に取り入れる施策などについて、国に働きかけていく必要があると思いますし、できたら本市の単独事業として取り組めたら最高です。御所見をお伺いします。  この章の最後に、今回の改正による不安事項も多少あります。それは、介護予防により心身の悪化防止が大きな目標となっていますが、利用者が悪くならないように事業者が一生懸命努力すると、本人の介護度が低くなって事業者の収入が減るという結果になることです。この矛盾をどう整理されるのでしょうか、お伺いして次へ移ります。  大きく第四点目、次に障害者の授産や就労についてお伺いいたします。  あるとき、知的障害者のある教え子の彼が、おれの給料、月数千円なんだ。変だよね。やる気なんかないとぽつりとぼやきました。三年ぐらい前までは、小さな町工場で作業員として働いていた彼です。月十万円以上の給料に一日も休まず十年以上も張り切って働いていました。しかし、この不況下、最初にリストラに遭ったのでした。それからは、障害者ゆえに働く場がなくぶらぶら。そんな折、新しくできた授産施設から声がかかり、通園を始めることになりました。親はひとまずほっとしたところです。九時半から四時半までの通園。彼の仕事は、午前、午後と老人ホームの清掃係です。毎日、毎日まじめに一生懸命働いているようです。そんな彼の姿から、障害者の自立と社会参加とは何だろうと自問自答しながら、数点質問してまいります。  まず初めに、本市の授産施設、共同作業所においての工賃は、信じられないほど安いと伺っています。一体幾らぐらいになっているのでしょうか。また、その工賃の安さに対してのお考えをあわせてお伺いします。  次に、授産施設では、工賃を確保するためには、運営者の経営力と熱心な取り組みが必要と思われますが、いかがでしょう。  私の知人がやっている、ある無認可の小規模作業所ですが、二十名ほどの障害者で工賃が月に一万五千円から七万円をとり、スタッフ一同の情熱と企業努力と障害者の意気込みで頑張っているところが市内にあります。無欠勤だと五千円のプラスにもなります。毎日の売上報告会などで、たゆまぬ努力をしている施設があるのです。どう感じられますでしょうか。ほかにも市内や県内で企業努力で成功している授産施設があると思いますが、おわかりでしたらお聞かせください。  次に、工賃を上げるには、売れる授産品目をつくることも重要ですし、また、つくった授産品の販売促進も重要になると思います。せっかくつくった授産製品が売れなくては、工賃に反映できませんし、つくり手や施設の指導員のやる気にも影響があります。もっともっと売れるための工夫が必要と思いますが、いかがでしょうか。  そこで、各施設でも販売促進のさまざまな工夫を行っていると思いますが、本市としてはどのような支援を行っているのでしょうか、お伺いします。  できましたら、ぜひお願いしたいのは、市役所や公の関連施設での授産品販売を積極的に取り入れていただきたいことです。それによって、工賃が百円でも二百円でもアップできたら、大きな励みになります。ぜひ前向きにお取り組み願えないでしょうか、お伺いします。  次に、精神障害者の職親制度についてお伺いします。  この制度は、精神障害者が社会復帰を目指し、そのステップとして協力をいただいた事業者のもとで助成金を受け取りながら最長三年間働くものです。しかし、もともとその企業での雇用を前提とする制度ではないことから、この期間が終了するとその企業から去ることになり、せっかく覚えた技術もその職場で生かすことなく、次の職探しが必要となります。職親制度の利用期間が終了する精神障害者の支援のために、今後、どのような取り組みを考えているのか、お伺いします。  最後に、障害者の自立と社会参加の促進は、今後も重点的に取り組む必要があり、特に就労は大きな役割を果たすことができるものと考えます。  障害者の自立と、社会参加にとっての就労の意義を前向きにお考えいただき、御所見をお伺いし、終わりますが、一人でも多くの障害者に働く喜びと相応の生活力で、真の自立と社会参加ができるよう心から望んでやまない一人です。  以上で私の一般質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 27: ◯市長(藤井黎)関根議員の御質問にお答え申し上げます。  最初は、地域の自立についてのお尋ねでございます。  今、地域社会は、地域みずからがその知恵と資源とを生かして地域課題を解決し、地域の未来を築き上げていくことが求められております。そのためには、市民一人一人が地域づくりの主体であることを改めて自覚をし、積極的に地域づくりに参画をしていく土壌をつくり上げていくということが大切であると、このように考えております。  分権時代の都市の自立をなし遂げるためには、もちろん行財政改革の推進など行政みずからの努力は必要でございますが、それとともに市民一人一人の自覚と参画によります自治のあり方が期待されますので、こうした観点に立ちまして、多様な主体による市民協働を推し進めることによりまして、その実現を図ってまいりたいと、このように考えるところでございます。  関連して次は、地域の声の聴取とその市政への反映についてでございます。  私は、各区で開催をいたしております市政懇談会や、また、さわやかトーク、あすの仙台などに欠かさずに赴いて、地域の方々の生活実感に基づく御意見や、また未来を担う若者たちの夢や希望に耳を傾けることに努力をいたしておるところでございます。市民協働を市民の目線で直接検証する得がたい機会であると、こう考えるからでございます。また、日常的には市長への手紙、あるいはまちづくり提案などを通じまして寄せられる市民の声、これらにつきましても直接目を通しまして、広く市民の皆さんの声に接する努力をいたしているところでございます。  今後とも、このような直接、間接の場や機会を大事にしまして、市民の方々の生の声を聞き、それらを市政にできる限り反映してまいりたいと考えております。  次は、西公園の再整備に関連して、杜の都仙台のまちづくりの意気込みといいますか、それについてのお尋ねでございます。  地方分権という大きな時代の潮流は、その進行過程におきまして、地域間の競争だとか、あるいは都市間競争の状況を一層顕在化いたしてまいると言われております。そうした展望のもとにおきまして、競争に打ち勝つための地域自立の理念に立脚した魅力のあるまちづくりが求められているところでございまして、本市におきましては、その主要な戦略の一つとして百年の杜づくり構想といいますか、プロジェクトを進めておるところでございます。この百年の杜づくり、それは緑豊かな自然と共生する都市の姿を再現するということでございまして、未来に向けて持続的に発展可能な都市モデルの創造にほかならないところでございます。  今後とも、こうしたまちづくりにつきまして、広く市民の皆さんと認識を共有をいたしまして、杜の都の市民力を生かしながら、都市ブランドの向上に取り組み、都市間競争に十分に耐え得るような努力をしてまいりたいと、このように考えております。  そのほかの御質問に関しましては、交通事業管理者並びに担当の局長の方から答弁させたいと思います。  以上でございます。 28: ◯総務局長(佐藤正一郎)本庁と区役所の組織に関する御質問にお答えを申し上げます。  本市では、指定都市移行後、大区役所制を採用し、市民生活に密着する行政サービスを可能な限り区役所で行ってまいりましたが、複雑化、多様化する地域課題に対応するためには、地域のさまざまな主体が協力し合って公共を担う、いわゆる新しい自治を展開する必要がございまして、市民サービスの最前線にある区役所の役割は、今後、ますます重要になるものと、このように考えております。  このような観点から、市民のニーズにより迅速かつ効率的に対応するため、現在、市内部おいて組織や予算のあり方等について検討を行っているところでございまして、今後、より活力ある区役所組織の構築に向けまして、適切に見直しを図ってまいりたいと存じます。  以上でございます。
    29: ◯市民局長(稲葉信義)私から、地域づくりに関して二点、答弁を申し上げます。  まず、地域活動の相談サポート窓口についてでございます。  現在、各区のまちづくり推進課が町内会を初めといたします各種の地域団体の相談や情報提供を行っているところでございます。また、まちづくり活動を行っている団体に対するまちづくり支援専門家派遣事業等も実施をいたしているところでございます。しかしながら、行政のこうした支援策に加えまして、地域の方々がさまざまな課題に直面をされたときに、より親身になって御相談をし、あるいは支援ということを考えていく、そういったことが必要になってきているというふうに認識をいたしております。  今後は、一緒に考え、相談から行動、解決へと地域の自立につながっていくようなサポートのシステムやあるいは窓口のあり方につきまして、検討してまいりたいと考えております。  次に、地域活動に関する助成制度等の情報を一元的に提供する仕組みづくりについてでございますが、本市におきましては、各部局においてさまざまな助成制度を設けており、それぞれが適時、適切な方法で市民の皆様に周知を図っているところでございます。  こうした助成制度は非常に数も多く、また、年度当初に募集要綱等が詳細に決まっていないというケースもございますので、一律に取り扱うということがなかなか難しい面もございますが、可能な限りまとまった、そしてわかりやすい周知方法を工夫してまいりたいと思います。  以上でございます。 30: ◯健康福祉局長(山浦正井)私からは、介護保険制度と障害者の授産、就労の二点に関する数点のお尋ねにお答え申し上げます。  初めに、介護保険制度に関しての数点のお尋ねでございます。  まず、高齢者保健福祉計画につきましては、五カ年の計画を三年ごとに見直すこととしておりまして、十七年度中に次期計画を策定する予定といたしております。  介護予防や地域ケア、施設整備のあり方等、今回の介護保険制度の改正内容につきましては、この次期計画の中に盛り込んでまいります。  また、介護予防の導入による保険給付への影響でございますけれども、いまだ国から対象者やメニューなど具体の内容が示されておらず、本市として予測できる段階にはございませんが、国では十年後には国全体として、現行制度のままで推移した場合に想定されます十兆円余りの規模に比べまして、およそ一兆円から二兆円程度の給付費の削減が見込まれるといたしているところでございます。  次に、高齢者施設に対する実態調査や指導についてでございますが、特別養護老人ホームなどの入所施設につきましては、毎年の定例的な指導監査のほかに、必要に応じて随時立入調査等を行っております。また、デイサービス、グループホーム等の居宅サービス事業者等に対しましては、事業者指定権限を有する県が三年に一度指導を行っているところでございます。  なお、第三者によるサービス評価が義務づけられております、グループホームにつきましては、平成十七年度からは、年一回の実施が義務づけられることとなっております。  また、宅老所について御質問いただいておりますけれども、宅老所につきましては、事業についての届け出等の義務がなく、また、私どもに指導権限もないことから、実態把握が困難な状況にございますけれども、今年度、利用者の処遇向上もにらみながら実態調査を実施いたしましたし、その際、必要な助言も行ってまいりました。今後とも適宜こうした取り組みに努めてまいりたいと考えております。  次に、地域型在宅介護支援センターについてのお尋ねでございますが、現状といたしましては、居宅介護支援事業所との併設となっておりまして、補助基準との兼ね合いもあり、多くの職員がケアマネジャーと兼務しているのが実態でございます。このため、一部のセンターにおきましては、介護保険の非該当者や虚弱高齢者などに対しましての継続的な支援という、本来の機能が十分に発揮されていない例も見られるところでございます。  こうした状況を改善するために、新年度におきましては、センターの個別評価を行い、必要に応じ指導を行うことといたしております。また、介護予防のモデル事業といたしまして、各区一カ所のセンターを選定いたしまして、実際の介護予防プランの作成などを通してセンターの機能強化を図ってまいりたいと考えております。  次に、介護予防を推進するためには、市民挙げての理解が欠かせないことから、新年度におきまして、学識経験者や地域保健福祉団体などの関係者による、推進組織を設けまして、介護予防に関し普及、啓発活動を展開してまいりたいと考えております。  また、人材育成に関しましては、国の示した介護予防指導者等の研修事業を利用いたしまして、地域における介護予防の指導者養成を図ってまいります。  次に、介護予防型デイサービスに関し、御提言をいただいたところでございますが、今回の制度改正の中におきましても、新予防給付のメニューの一つとして検討がなされておりまして、本市といたしましても、既存のデイサービスセンターを活用した介護予防拠点の整備を行ってまいりたいと考えております。  なお、筋力向上トレーニングにつきましては、御指摘のとおり、高齢者の身体能力を十分に考慮いたしまして、安全で楽しみながら取り組めるプラグラムのもとに実施されることが重要であると認識をいたしております。  次に、在宅でのリハビリテーションについてのお尋ねでございますが、高齢者の個々の身体的な状況に応じて、適切なリハビリテーションが行われることは、大変重要なことでございます。しかしながら、現在のところ、こうしたサービスが十分に提供されるための基盤や人材が整っていない状況もございますことから、専門家の育成やリハビリに係る介護報酬のあり方等につきましても、機会をとらえて国等に働きかけてまいりたいと考えております。  次に、介護サービスの提供によりまして、要介護状態が改善した場合などにおいて、事業者の努力を評価する仕組み等についてのお尋ねでございます。  このいわゆる、成功報酬のあり方につきましては、前回の介護報酬の見直しの中でも議論をいただいたところでございますが、事業者の努力と要介護状態の改善との間の因果関係の検証が困難なことから、結論が見送られた経緯がございます。この問題につきましては、平成十八年度の介護報酬の改定の中でも議論されるものと考えておりまして、その動向を注視してまいりたいと考えております。  次に、障害者の授産、就労に関する数点のお尋ねでございます。  初めに、授産施設等の工賃についてでございますが、これは授産事業による収益を施設利用者に還元することから、その額は各施設の収益により増減するものでございます。  平成十五年度の実績を見ますと、知的障害者通所授産施設では、一人当たり月額約八千円、知的障害者の共同作業所では約九千円となっておりまして、まだまだ低い水準であることから、販路の拡大などの支援に努めていく必要があるものと認識をしております。  次に、授産種目等についてでございますが、一般的には食品関係を授産種目にしている施設におきまして、比較的高い工賃を支給している状況にございます。こうしたことから、近年、市内の施設におきましても、パンやカレーなどの食品を製造する施設が多くなってきております。  さらに、付加価値や売れるものなどを考慮いたしまして、喫茶店の経営や花づくり、野菜づくりなど、これまでになかった授産種目を手がける施設もふえてきております。工賃の水準につきましても、御指摘のように施設運営者の御努力によって左右される面がございます。県内でも高い水準の工賃の施設もございまして、これらの施設を参考に、本市としても一層の検討をしてまいる所存でございます。  次に、授産製品の販売促進に関する本市としての支援、取り組みでございますが、青葉まつりや区民まつりなど、各種のイベントにおきまして販売ブースの確保を初め、アンテナショップの運営団体や授産製品のカタログ作成に対する補助を行うなど、授産製品の販売促進に努めているところでございます。  さらに、新年度からは、本庁舎や区役所での販売の場所を、より多くの市民が来庁する一階ロビー部分等に変更するなど、さらなる授産製品の販売支援に努めてまいりたいと考えております。  次に、精神障害者の職親制度に関しての御質問でございますが、御指摘のとおり、受け入れ期間終了後の本格的な就労が、なかなか困難な現状にございます。  このため、新年度からは障害者就労支援センターとも連携をしながら、職親のもとでの訓練期間中から訓練者の適性や能力の把握に努めますとともに、本人に合った職場を紹介するなど、就労に結びつくような支援をより強化することとしております。  最後に、障害者の就労の意義についてでございますが、就労は、社会的、経済的、そして精神的な自立にとりまして、その基本となるものでございますが、とりわけ障害者にとりましては、社会参加と自己実現のために就労の持つ意義は極めて重要であるというふうに認識をしております。  このため、障害者保健福祉計画におきましても、障害者の雇用と就労の充実を基本方針の一つとして位置づけておりまして、今後も障害者の特性に合わせたきめ細やかな就労、生活支援体制の充実に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 31: ◯都市整備局長(保科学)私からは、地区計画の御質問と東西線の環境影響評価の二点についてお答えいたします。  まず、地区計画の取り組みと効果についてでございます。  地区計画は、地域の実情に応じたまちづくりのルールを、地域の方々が主体となってきめ細かく定めることができる都市計画の制度でございます。本市におきましては、積極的にこの制度の活用を図っておりまして、現在まで七十地区で定めております。  地区計画により、建築物の用途や壁面の位置などの制限を定めることで、定禅寺通地区などの既成市街地においては、魅力的な町並みを形成し、にぎわいを創出するなどの効果を果たしておりますし、また、郊外部の住宅地等新市街地におきましては、周辺環境の悪化をもたらすおそれのある施設の立地を防ぎ、緑豊かで住みよい環境を確保するといった効果を果たしてきているものと考えております。  次に、地下鉄東西線の環境影響評価についてお答えいたします。  環境影響評価準備書につきましては、先月十七日に宮城県知事から意見をいただいておりますが、その中では、青葉山、広瀬川及び竜の口渓谷一帯の貴重な自然環境にさらに配慮すること、広瀬川、竜の口沢の工事に伴う濁水に対する一層の措置を講じること、青葉通ケヤキ街路樹及び西公園の景観改変について、さらに予測、評価を行うことなどの意見が出されております。  本市では、それぞれの意見への対応について整理をいたしまして、可能な範囲で最大限の環境保全措置を講じる内容の環境影響評価書案を作成いたしました。今月七日に国土交通省に送付したところでございまして、本市といたしましては、基本的な御理解はいただけるものというふうに考えております。  以上でございます。 32: ◯建設局長(中村克正)私からは、建設局所管の御質問にお答えいたします。  初めに、道路事業の取得済み用地の未着手部分の活用についてでございますが、このような用地につきましては、工事等のスケジュールを見ながら、一時的な利用に限定して活用しているところでございますけれども、工事の着手まで相当の期間がある場合には、新たな活用あるいは安全な利用や管理の方法などについて、地域の皆様の御要望や隣接地を所有される方の御協力をいただきながら、検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、西公園の再整備に関してでございます。  まず、基本構想の策定につきましては、これまで市民各層の委員で構成します、西公園再整備検討委員会を五回ほど開催しておりまして、配置計画や動線計画などにつきまして、おおむね原案がまとまりつつあるところでございます。  また、平成十五年度に実施しました市民アンケートや、子供たちの提案につきましては、ホームページで公表させていただいているほか、西公園再整備検討委員会に報告しまして、基本構想の策定に生かしていただいているところでございます。  次に、東西線の建設で影響を受ける公園の樹木についてでございます。  大イチョウにつきましては、公園内の近い場所に移植することとしておりますが、ヒマラヤ杉につきましては、移植が難しいということもございまして、伐採せざるを得ないものと考えております。また、桜につきましては、一部を移植することも視野に入れておりますが、樹齢や樹勢等を勘案しますと、更新が望ましいものと考えております。  なお、臥龍梅につきましては、東西線の影響を受けませんので、現在のまま保全することといたしております。  次に、公園の一体化についてでございます。  西公園の南北を結ぶ歩道橋につきましては、委員会におきましても種々議論がなされたところでございますが、今後とも南北の一体感の確保やバリアフリー化に向けて検討を重ねるとともに、関係機関との調整を図ってまいりたいと考えております。  次に、自然との触れ合いの場づくりについてでございます。  現在の構想では、公園南側の広瀬川沿いを芝生広場といたしまして、桜並木の散策路を設けるほか、市民が広瀬川に直接に触れることができる空間を確保することとなっております。  また、河岸段丘がけの高低差を生かしまして、広瀬川や青葉山が眺望できるスポットをつくることも予定いたしております。  次に、市民主体の公園づくりについてでございます。  西公園は、多様な機能を持つ公園でもございますので、御指摘のように、公園にかかわるさまざまな市民や団体の参画をいただきながら管理を行うことが重要と考えております。したがいまして、今後、再整備に合わせながら、市民協働のあり方や管理運営の体制につきまして、協議、調整を進めてまいりたいと存じます。  最後に、東西線の建設で影響を受ける西公園の緑についてでございます。  今回の再整備計画によりまして、少年野球場を新たにお花見広場とすることですとか、市民プール跡地を芝生広場にすることなど、緑の空間をこれまで以上に確保してまいりたいと考えております。  以上でございます。 33: ◯交通事業管理者(中尾忠昭)東西線の広瀬川橋梁、西公園高架橋、西公園トンネル坑口等の景観についてでございますが、景観におきましてもすぐれた設計とするため、有識者からなります橋梁検討委員会を設置いたしまして、広瀬川橋梁から西公園トンネル坑口までを一体的にとらえてデザインの検討を行っております。  さらに、西公園再整備検討委員会におきましても、高架橋のデザインを検討いただいておりまして、これらの委員会の提言も十分踏まえまして、市民の方々の御意見も適宜いただきながら、景観に配慮した設計としてまいりたいと考えてございます。  また、騒音についてでございますが、リニアモーター鉄道の発生音の大きさは、在来鉄道とほぼ同様でございまして、また、ロングレールを採用するなどいたしまして、騒音の低減にも努めているところでございます。  以上でございます。 34: ◯副議長(斎藤建雄)次に、岡本あき子君に発言を許します。     〔五番 岡本あき子登壇〕(拍手) 35: ◯五番(岡本あき子)フォーラム仙台の岡本あき子です。議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。  初めに、本市の教育政策について伺います。  平成十四年度から新学習指導要領に変わり、いわゆるゆとり教育が始まりました。週五日制による授業時間の削減と総合学習の導入、本市ではあわせて二学期制を導入し、三年間取り組んでいるところです。  さて、ニュースでも報道されましたが、国際調査の一つ、OECDの学力到達度調査の結果が昨年十二月に発表されました。この調査によりますと、日本の十五歳の生徒の読解力は、調査参加四十一カ国、地域中、二〇〇〇年の八位から十四位に低下しました。数学では日本の生徒は、二〇〇〇年の一位から六位に転落しました。OECD調査のすぐ後に発表されたもう一つの国際調査、国際教育到達度評価学会の調査では、日本の中学二年生は、理科で一九九九年の四位から六位へ、小学四年生は、一九九五年の二位から三位に下がりました。学習環境も、授業以外の宿題や自分の勉強をする時間については、一日当たり一時間弱とOECD平均より三割近く少ないというデータが示されました。中山文部科学大臣は、学力が低下していることを認めなければいけないとして、省内に義務教育改革推進本部を設置し、全国学力テストの導入を検討するよう指示し、中央教育審議会にも、総合学習の時間、土曜日や長期休業のあり方等を含む、義務教育の包括的な見直しを諮問しています。  質問の第一として藤井市長は、今回の調査結果について、また再び大きく方向転換をするかのような現在の文部科学省の動きに対し、どのような所感を持っておられるのか、伺います。  前回、今回とこの調査でトップになったのはフィンランドで、まさに仙台市と近い関係を築いている国です。今後、健康福祉プロジェクトにかかわるフィンランドの方から、教育についてもさまざまな情報を入手し、いいところを取り込む必要があるのではないでしょうか。私が調べた範囲ですが、フィンランドでは、一九九五年以来、教員は修士の有資格者になり、教員の質の向上を図っており、最も尊敬すべき職業の一つと認知されていると伺いました。また、教育カリキュラムは、国の教育方針と教育課程の指導基準に従って、地方自治体に作成が任されております。授業時間は、今回の調査参加国の中では最も短く、まさにゆとり教育を実施しているようです。小中学生には塾や予備校などはなく、宿題を家庭でやる程度です。読書が好きな傾向が強いこと、読み書きは家庭でしっかり教えていること、保護者は学校への連携、協力を惜しまないことなどが紹介されていました。  もちろん、学力イコール知力のみではないということですので、今回の調査のみで教育を判断するものではないですが、私は、仙台市としてもっと主体的に子供たちの教育方針を掲げ、独自性を出してもよいのではと考えます。今の文部科学省の動きに左右されることなく、仙台の子供たちは仙台市の責任で教育するという意識を高めていただきたいと思います。  質問の第二として、仙台市の教育として、本市の子供たちに対して、どのように取り組み、学力の維持、向上に取り組んできたのか、あわせてその評価について、伺います。本市の子供たちについても、同様に学力が低下したと考えているのか、いや、本市の子供たちは算数、国語のみにとらわれない、いわゆる生きる力を着実につけていると考えているのか、お聞かせください。  さて、ゆとり教育とともに始まりました二学期制ですが、年間行事の見直しや始業式、終業式の回数の減少などにより学習時間の確保ができた、通知表作成にかける労力が減少して教員への負担が軽減したなど、おおむね評価できるものと受けとめます。  先日、他の自治体の方から、仙台市は二学期制になり、不登校児童、生徒が減少し、学力も向上したと評価されていると聞き、周りからそのように期待をされているということや視察や問い合わせが多いことを改めて実感したところです。  さて、質問の第三として、本市としては、改めて二学期制の評価や今後の課題について、どのように考えているのか、伺います。  先日、新聞でも話題になりましたが、中学校における運動部系の部活動の新人大会について伺います。平成十四年度から、十月の一学期終了直後の土日に統一して開催されることになり、この二日間が生徒にとっても授業日扱いになり、部活動所属以外の生徒も新人大会に応援等で参加することになったと伺いました。  私はこのことについて、いわゆる先ほどの国語、数学、理科等の学力以外に、体力や継続力、チームワークや友情、愛校心などが養われ、スクールルネサンスにも部活動ステップアップ事業とうたっているように、部活動を通しての生きる力をはぐくむための大切な機会だと位置づけ、このような取り組みにしたのではないかと考えています。  質問の第四として、改めて中学校における部活動の意義と、当時、授業日という扱いにした理由について、伺います。  しかし、新年度からは、先ほど申し上げました新人大会を授業日扱いにせず、部活動所属の部員中心の大会とする方針だと伺いました。つまり、本市としては、部活動を授業日扱いにする意味がなかったと評価したということでしょうか。かえって部活動の意義を軽んじる方向に動いているような気がしてなりません。現在、部活動に対しては、さまざまな問題点が指摘されています。顧問の先生が忙しさを理由にほとんど指導に顔を出すことがない状態であったり、部活動の種目について専門知識がなく指導力不足であったりなどです。本市としても、外部指導者の派遣やハンドブックの配布等フォローしていますが、まだまだ不十分と感じております。  質問の第五として、あくまでも部活動を頑張っている生徒たちにとって、最もよい部活動のあり方を目指し取り組んでいただきたいと考えます。今後の部活動の活性化に向けた取り組みについて、お考えをお聞かせください。  次に、院内学級の見直しについて伺います。  本市には現在、市立病院、大学病院、仙台赤十字病院の中に院内学級を設置しています。新年度からは、大学病院の院内学級を分校と位置づけ、充実させる予定と伺いました。難病と闘っている子供たちや、長期入院を強いられている子供たちに、勉強の機会をしっかりと確保していくことは非常に大切なことです。  質問の第六として、分校としての制度は、今までとどのように変わるのか、また、他の院内学級の充実はどのように図っていかれるのか、御所見を伺います。  教育政策の最後に、生きる力に関連して伺います。  大河原町で、小学四年生の児童二人がキャッチボールをしているとき、近くにいた十歳の児童に当たり死亡するという事故があり、先日、裁判でキャッチボールをしていた子供たちの保護者に損害賠償を認める判決がありました。このニュースに伴い、市内の民間の広場等で子供たちのキャッチボールを禁止するという動きがあると伺いました。私は、遊びのルールを教えることは必要でも、事件、事故があるたびにこのような規制を強いるのは、過剰反応ではないかと危惧を抱いております。  質問の第七として、学校の校庭においても、今後、キャッチボールを禁止するような動きを考えているのか、伺います。  このような不幸な事故は二度と起こしてはなりませんが、管理責任という大義名分のもとに、子供たちから遊びの体験やスポーツの機会をどんどん奪っていくことは、本末転倒ではないでしょうか。  質問の八として、市で管理する公園等、学校以外の敷地等についても、子供たちの遊びを規制するような動きにならないよう願うものですが、本市のお考えをお示しください。これからも自分で考え、自分を鍛え、課題を克服し、人間としてまさに生きる力を備えた子供たちが育つことを願っております。  次に、区役所のあり方について伺います。  本市では、政令指定都市になって以来、大区役所制をとっており、魅力あるまちづくりとして区民と創るまち推進事業等に取り組んできております。  以前から会派の政策として、個性あるまちづくりのための区役所への権限移譲をと主張させていただいておりますが、新年度に今後区政のあり方について検討し、区で所掌するべき事務等の移管を進めると伺いました。三位一体改革ではありませんが、事務の移管だけではなく、財源も移管しなければ何も変わりません。  質問の第一として、区の予算執行権及び予算要求に関しても権限を拡大していくということを伺っておりますが、その内容と今後のスケジュールをお示しください。  質問の第二として、区長による人事権の活用や区民参加のもと各区で特色あるまちづくりをすることにより、それぞれの区がよきライバルとして区政を充実させていくべきと考えます。市長は、そもそも区がどのようにあるべきとお考えなのか、お聞かせください。  区民、市民参加のまちづくりに関連し、選挙啓発の取り組みについて伺います。  どこの都市においても、若い世代の政治参加や投票率が低いことが課題となっております。投票時間を延長したり、期日前投票により投票しやすくするなど努力をしていますが、投票率の下降傾向は歯どめがきかない状況です。日ごろの生活と政治は密接していること、投票によって政治参加の権利を行使するのだという意識啓発がもっともっと必要ですし、少しでも投票率向上につながる工夫はしていく努力が必要です。  質問の第一として、本市としてどのように努力してこられたのかも含め、今後の方針をお聞かせください。
     私は、一つの方策として、投票済み証明書の発行を検討してはと思います。企業等では、投票日の日曜に勤務の場合、選挙の投票に行くことを勤務中でも認めているところがあり、投票所に行ったことを証明する投票済み証明書の提出を求めています。しかし、本市においては、証明書は発行しておらず、市民からぜひ発行してもらいたいという要望を受けたことがありました。昨年の参議院議員選挙においては、東京の早稲田商店会が協力をし、投票済み証明書を持っている場合は商品を割り引くなどキャンペーンを行い、多くの学生が投票所に足を運んだ実績もあります。政令指定都市では、この制度がないのは本市と北九州市のみだと伺いました。本市も学都仙台です。本市から商店街に働きかけることは難しいかもしれませんが、質問の第二として、投票済み証明書の発行により、勤務日でも投票所に足を運んでもらう、少しでも多くの若い世代にも投票所に足を運んでもらう努力をしてはと考えますが、いかがでしょうか。  次に、音楽堂と能楽堂について伺います。  現在、長町副都心の音楽堂構想について、私たちフォーラム仙台は白紙撤回を主張しておりますが、本市としては、財政を理由に凍結としているところです。一方で、西公園の整備構想についての検討委員会からの提言において、能楽堂のような文化施設の整備をという話があります。先ほどの市長の御答弁にも、早い時期に能楽堂を整備したいという意思がありました。伊達藩政時代からの伝統芸能の伝承ということは確かに大切ではありますが、音楽堂はお金がないから建てられないという理由であれば、能楽堂も同じ対象となるのではないでしょうか。先日、私たちフォーラム仙台は、金沢市にある県立音楽堂及び邦楽ホールを視察いたしました。金沢駅前の好立地条件で、同じ建物に音楽ホールと邦楽ホールが並んで配置されていました。金沢市の場合、本市のように区ごとに文化ホールがあるわけではないので、このように目的別の施設が整備されている状況と伺いました。  本市においては、クラシック、邦楽、芸能ともにできる文化施設、いわゆる多目的ホールとして区ごとに区文化ホールを建設してきた経緯があります。その上に目的別の音楽堂、能楽堂等が改めて必要なのかは、非常に疑問に感じます。十七年度予算も逼迫した中で組んでいる状況において、冷静に判断をするべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。せめて、順番からいくと、凍結している音楽堂をどうするのかしっかりと整理をした上で、次に能楽堂をどうするのかというのが筋ではないかと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。  最後に、仙台市における温暖化対策について伺います。  私たちフォーラム仙台は、昨年、滋賀県に伺い、環境問題全般にわたる対策について視察をしてまいりました。その中で、琵琶湖の水質の向上をきっかけに、県民を挙げて取り組んでいるというお話を伺いました。特に、地元企業の関心や参加意識が高く、ISOの取得はもちろん、銀行による環境ファンドなど官民一体となった取り組みを展開していました。  本市においても、ワケルくんやセツコさんの登場、百万人のごみ減量大作戦など啓発を行い、市民との協働により成果を上げてきたところです。しかし、二月十六日に京都議定書が発効になり、具体的に温室効果ガスの削減に向けて取り組むとなると、市民の協力はもちろんのこと、特に事業者の協力なしには成り得ないと考えます。平成二十二年までに七%の削減の目標を掲げていますが、全国的には逆に増加している状況です。  質問の第一として、本市の状況について、どのように認識していらっしゃるのか、伺います。  二月十三日には温暖化対策のシンポジウムも実施し、まさに改めてこれからという状況ではないかと思います。リーディングエコプランの実施により、まずは市職員から率先してというところですが、市長みずから積極的に働きかけを行い、特に事業者の協力を求めるべきです。市民、事業者、行政が協働で温室効果ガスの削減に取り組み、全国に先駆けて目標を達成する環境先進都市仙台を目指していくべきだと考えます。  最後に市長の御決意を伺い、私からの一般質問の第一問といたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 36: ◯市長(藤井黎)岡本議員の御質問にお答え申し上げます。  まず、区のあるべき姿についてのお尋ねでございます。  本市は、政令指定都市への移行に際しまして、大区役所制を採用いたしましたが、十六年を経過する本市のこの大区役所制でございますが、おかげさまで着実に定着をいたし、市民に身近な区役所といたしまして、一定の実績を上げつつございます。  一方、全国的な都市内分権を期待するような動きなどにも見られますように、市民の意識も絶えず変化をいたしております。同時に、自治体自身も厳しい行財政環境のもとに置かれておりまして、なお一層の効率的な業務運営が求められるという、こうした状況にございます。  これらの変化に適切に対応しながら、区役所が今後さらに区民に身近な行政機関として機能していくためには、各区がそれぞれの地域の特性やニーズを的確にとらえて、それらを生かした主体的なまちづくりを行うことが必要であると、このように認識をいたしております。  こうした観点から、各区が主体的に判断し、効果的、効率的に実行できるような区の組織だとか、あるいは事務、事業のあり方を求めまして、より親しまれ、そして区民とともに歩む主体的な区役所の実現を目指してまいりたいと、このように考えます。  次は、音楽堂と能楽堂の整備に関するお尋ねでございます。  音楽堂につきましては、議員御指摘のとおり、諸般の事情によりまして、現在凍結をいたしているところでございます。  一方、能楽堂でございますが、世界遺産に指定された能、狂言、これらを後世に伝える専門施設というばかりではございませんで、仙台にとりましては藩祖政宗公を由縁とする本市の文化的な伝統を継承、発展させる源泉を掘り起こしていくという施設でもございます。  施設整備につきましては、平成七年に仙台市能楽協会から要望書をいただいておりますし、また、平成十二年度には能楽堂検討委員会からの御提言をいただいているところでありまして、これまでにもさまざまな検討を重ねてまいりましたが、いよいよ候補地が絞られてきていると、このように判断いたしたことから、今後は基本的なあり方について検討に着手する必要があると、こう考えておるところでございます。  次は、地球温暖化対策の推進に当たっての決意ということでございます。  今月十六日に、いよいよ京都議定書が発効して、人類共通の課題でございます地球温暖化に対する国際的な対策の枠組みが始動いたしました。私といたしましても、地球温暖化問題というのは、仙台市民のみならず、人類全体の将来にかかわる極めて重要な環境課題であるということから、地球市民の一員として、今後、世界の国々や自治体、そして市民とともにこの問題を解決するための実効性のある取り組みを早急に進めてまいらなければならないと、改めて決意をいたしているところでございます。  本市といたしましては、これまでもごみ減量、リサイクルの推進であるとか、あるいは職員によるリーディングエコプランによる取り組み、グリーン購入の普及や温暖化防止キャンペーンの実施など、温暖化防止に対しまして、間接的、直接的にかかわる取り組みを積極的に進めてまいったところでございまして、今後とも、事業者、NPO、地域団体の皆様との協働を強化しながら、より一層温暖化対策の推進に取り組んでまいりたいと、こう考えているところでございます  そのほかの御質問に関しましては、担当の局長並びに選挙管理委員会事務局長から答弁させます。  以上でございます。 37: ◯財政局長(笠原周二)区の予算執行権の拡大等についてお答えを申し上げます。  地域における迅速できめ細かな対応を推進するために、区の予算権限を順次拡大していく方向で検討を進めているところでございます。  具体的には、まず、平成十七年度からは、まちづくり関連予算など二十事業程度、これについて予算執行権を拡大し、さらに平成十八年度予算編成からは、区が直接財政局に要求できる仕組みを導入することとし、その対象事業につきましては、現在、検討中でございます。  以上でございます。 38: ◯環境局長(荒井崇)私からは、本市の地球温暖化の状況に対する認識についての御質問にお答えいたします。  本市の地球温暖化対策推進計画におきましては、平成十四年度から二十二年度までの計画期間に三回、二酸化炭素の排出状況等の点検、評価を行うこととしており、現在、その第一回目の作業を行っているところでございます。具体的な数値はまだまとまっておりませんが、本市における二酸化炭素排出量は、国と同様に民生家庭・業務部門及び運輸部門を中心に、著しい増加の傾向にあるという結果となるものと考えられるところでございまして、目標達成に向けた地球温暖化対策を一層推進してまいりたいと存じております。  以上でございます。 39: ◯建設局長(中村克正)公園でのキャッチボールについての御質問にお答えいたします。  公園は、だれしもが楽しめるフィールドであることが基本でございまして、子供の成長や発達に役立つ遊びの価値を体験できる場でもございます。したがいまして、公園でのキャッチボールを全面禁止にするのではなくて、子供たちに安全な遊び方のルールを啓発してまいりたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 40: ◯教育長(阿部芳吉)教育に係ります御質問にお答えを申し上げます。  初めは、学力到達度調査の結果等でございます。  今回の調査結果につきましては、読解力や計算力などの基礎学力が、国際的に見て低下傾向にあることが明確に数字としてあらわれてきたものでございまして、大変憂慮すべきものと考えているところでございます。このことに関しましては、文部科学大臣の要請によりまして、中教審においてさらに検討がなされることとなっておりますので、その議論の推移を注意深く見守ってまいりたいと存じます。  次に、学力向上へのこれまでの取り組み等についてでございます。  本市では、これまで、少人数学習や三十五人学級の導入などによりまして、個に応じた指導の充実を図りますとともに、授業改善事例集を作成いたしまして、指導法の工夫、改善を支援したり、学力にかかわる大学との共同研究に取り組むなど、子供たちの学力向上に努めてきたところでございまして、平成十五年度の県内の学習状況調査におきましても、本市の子供たちの学習状況は、おおむね良好であるとの評価が得られております。  また、総合的な学習の時間やさまざまな体験活動等を通しまして、問題解決能力や豊かな心、健やかな体などの育成にも力を入れておりまして、子供たちの総合的な力である、いわゆる生きる力は、ゆっくりなところもございますが、着実にはぐくまれているものと認識しているところでございます。  次に、二学期制の評価等についてでございます。  平成十四年度と十五年度に、学校を対象といたしまして実施した調査によりますと、平均で小学校では十六時間余り、中学校では二十二時間余り授業時数がふえておりまして、また、子供と触れ合う時間がふえた、あるいは進路指導が充実したといった現場の声が数多く寄せられているところでございます。  なお、今後とも形成的評価の検討などを積み重ねながら、引き続き二学期制のメリットを最大限に生かしまして、さまざまな工夫をしてまいりたいと考えております。  次に、運動部活動の意義等についてでございます。  運動部活動は、運動の楽しさや喜びを味わったり、互いに協力し合って友情を深めたりすることにより、学校生活を豊かにすると同時に、体力の向上や健康面の増進の上でも極めて意義のあるものと認識いたしております。  次に、新人大会についてでございますが、以前は、各競技がばらばらの日程で大会を行っておりまして、競技によりましては、長期間大会が続くために生徒や教職員の負担となり、文化祭等の行事と日程が重なりまして、大会に参加できない学校が出たりするなどの問題がございました。その改善策として、全市一斉の開催といたしまして、時期も中体連や学校等の意向により、一学期終了後の土日に設定いたしたものでございまして、このように全市一斉の大会を組みましたことから、六月の中学校総合体育大会に準じまして、開催日を授業日扱いといたした次第でございます。  しかしながら、新人大会に参加しない一年生、二年生の扱い、あるいは受験を控える三年生の保護者からの不安の声、授業時数の確保などの問題もございまして、関係機関と協議を進めました結果、平成十七年度からは新人大会を授業日扱いとはせず、土日の部活動扱いとすることにいたしたものでございます。  次に、今後の部活動の活性化に向けた取り組みについてでございますが、部活動が抱える問題といたしまして、指導する顧問の高齢化、あるいは専門の指導者の不足などが上げられます。このため、外部指導者の派遣、あるいは仙台大学との連携による学生ボランティアの活用、また、部活動指導者研修会の開催などを進めておりまして、今後とも創意工夫をいたしながら、部活動の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、院内学級の分校化についてでございます。  東北大学病院の院内学級につきましては、設置以来、常時二十五人から四十人ほどの児童生徒が在籍いたしておりまして、従来の教員数では十分な教育やケアを行うには限界がございましたが、このたびの分校化によりまして、教員数の増加が図られ、学習指導や長期入院に伴う心のケア等の面で、より手厚い対応が可能となったものでございます。  市立病院や赤十字病院の院内学級につきましては、短期の入院が多く、在籍数の変動も多いことから、分校化の必要性は少ないものと考えておりますが、市立病院につきましては、来月からより広い教室を確保できることになっておりまして、今後とも各病院の御協力のもと、学習環境の充実、改善に鋭意努めてまいりたいと存じます。  おしまいに、校庭におけるキャッチボールについてのお尋ねでございます。  キャッチボールを初めとする校庭での遊びにつきましては、子供たちみずからが児童会や生徒会におきまして、遊ぶ場所や内容、ルールなどを決めることが専ら出ございます。  私どもといたしましては、そうした状況も考慮に入れながら、今後とも学校での安全対策により一層の留意をいたしまして、子供たちが楽しく元気に遊べるよう配慮してまいりたいと存じます。  以上でございます。 41: ◯選挙管理委員会事務局長(岩村進)選挙啓発の取り組みについての御質問でございますが、投票率の向上のため、とりわけ若年層に重点を置きまして、これまで選挙サポーターによる啓発活動やマスコットキャラクターの活用等の選挙啓発に取り組んでまいったところでございます。  ことし一月には、明るい選挙推進協議会との共催で、啓発イベントとして映画、一票のラブレターの上映会を開催いたしました。一票の重みというものを感じとっていただけたものと考えております。その会場におきましては、選挙サポーターによる選挙に関するパネルの展示等のミニイベントもあわせて行ったところでございます。  また、公募しておりましたマスコットキャラクターの愛称も先日決定いたしました。今後とも、明るい選挙推進協議会や選挙サポーターとともに、マスコットキャラクターを幅広く活用しながら、選挙時はもとより、平常時から若年層に重点を置いたより効果的な啓発活動を行ってまいりたいと存じます。  御提案のありました投票済み証明書でございますが、投票日が日曜日であり、投票時間の延長など投票環境の改善もありまして、その要望も少数にとどまっており、発行していないところではございますが、啓発としての側面も期待されるところでございますので、そのような視点から検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 42: ◯五番(岡本あき子)私から三点お聞きしたいと思います。  まず一つは、市長に、音楽堂と能楽堂のお話で、先ほど能楽堂について積極的に整備していきたいという御答弁だと私は受けとめたんですが、私は音楽堂と能楽堂、どちらも性質は確かに違いますけれども、同じ文化振興のために市民がやはり能楽の方も確かに多くの方が待ち望んでいますが、音楽堂についても大変多くの方が待ち望んでいるのを平成十一年からずっと我慢していただいている状況です。その中で、当然その理由として財政という部分を大きな理由としている中では、単独で、音楽堂は差しおいてでも能楽堂を整備するんだということは、ちょっといかがなものか。市民から見たときに、同じ税金でつくるのであれば、ぜひそこは財政と今の状況を考えた上で判断するべきではないかと思います。あるいは、何かの文化施設ができるのに例えば併設するとか、そういうのであれば、この機会だから一緒につくった方が効率的だとか経済的だというのであればわからないでもないですが、ぜひそこは冷静に判断していただきたいと思います。あわせて、劇団四季のロングラン劇場みたいに、民間主体で進むものとはわけが違いますので、ぜひ冷静に判断をしていただきたいと思います。  それから、二点目、学力の低下のお話ですが、基礎学力が低下しているということに対して憂慮しているという御意見がありました。仙台市は、生きる力はついているけれども、やっぱり全国と同じように基礎学力は低下して憂慮しているという判断なのかとお答えの中では受けとめるんですが、それに対して、じゃあ仙台市は少人数学級とか二学期制とかいろいろとやってきたのは評価できなかったのか、仙台市としてはどういうふうに受けとめて、どうしたいのかというのをお聞きしたいと思います。  あと、部活動の新人大会については、最初に土日に統一をしてやるというときに、当然三年生は対象外だというのはわかっていた話の中で、あえて一学期終了の秋休みの土日を使っている。これは二学期制と同じということは、結局、部活動の新人戦に向けて一生懸命部活動を頑張らなければいけないときに、期末テストを迎えて勉強も頑張らなければいけない時期なんです。先生方も確かに通知表をつけるのに大変な時期だと思うんですが、わざわざ大変な時期を逆に合わせてしまったという弊害も実際起きているのではないかと思います。  あと、部活動の応援に参加しない子供さんもいるような状況には伺っているんですが、それは参加しない子がいるから、じゃあ来なくてもいいよではなくて、部活動の意義からすると、そういう子にも積極的に部活動の意味やクラスメートあるいは先輩、後輩が頑張っている姿を広めるというのも目的の一つではなかったかと思うんですが、今回はそういう御意見があったということで変更したいという話はありましたが、よりよい活動のあり方について今後も検証も含めて、これがベストだということではなく、どんどん検証を深めていただきたいと思いますし、よりよい部活動のあり方については、当局の方も支援して努力をしていただきたいと思いますので、ぜひそのお答えもいただきたいと思います。お願いします。 43: ◯市長(藤井黎)重ねての御質問でございますが、石川県金沢市の音楽堂は、石川県の設置したもので県立の音楽ホールでございまして、うらやましく思っているところでございます。  この音楽堂と能楽堂との関係でございますけれども、やはりそれらを建設するに当たりましても、一つは代替施設の有無だとか、あるいは熟度だとか、いろんな条件がありまして、必ずしも判断を同列に置くことがどうかということもございますので、それぞれの熟度等々に応じて判断すべきものであろうというふうに考えるものでございます。  以上でございます。 44: ◯教育長(阿部芳吉)二点の御質問にお答えを申し上げます。  初めは、学力についてでございますけれども、平成十五年の場合につきましては、県内においてはおおむね良好という結果が出ておりますが、平成十六年度につきましては、今年度末にいろいろ集計されることになってございますので、最近のデータにつきましては、もう少しお時間をちょうだいしたいと、このように思います。  なお、宮教大との連携を深めてございまして、最近は五、六人の先生方が応援してくださっております。連携当初は二名程度だったんですが、そういった点も私たちは活用したいと思っております。  それから、新人大会の件でございますけれども、これまでもいろんな諸問題がございまして、私どもも大変苦慮したことではございますけれども、まず、ばらばらに長期間やっていたのをどのようにしたらいいのかというのが先決問題でございました。これは平成十年ごろから手がけまして、関係の協会、スポーツそれぞれいろんな協会もございますが、その協会にも私が直接行きまして、その会長さんとお話をさせていただいて、この日程をどのように詰めるか、場所をどうするかなど詰めまして、三年前から今回のようになりました。  しかしながら、まだ課題も御指摘のとおりございますので、子供たちにとってやっぱり部活動は人生を生きる上でも大切なものでございますので、さらに検討を深めてまいりまして、よりよい部活動のあり方について、まだまだ研究を深めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 45: ◯五番(岡本あき子)ちょっと能楽堂について再度お聞きしたいと思います。  先ほど市長が、全く別なものだということで同列には考えられないというお話でしたが、私たちはこれから予算の審議をしますが、どちらも同じ文化振興費なんです。確かにそれぞれやる方も違えば見る方も確かに違うでしょうし、同じ方が両方見る可能性というのは逆に少なくて、能楽ファンは固定した能楽ファンの方が多いし、クラシックファンはクラシックの方が多いと思います。音楽堂も同じ規模でまたできるものと思っている方は少ないと思いますので、逆に音楽堂をどうするのかというのは、その後何もさわらないままずっと来てしまっているので、そこの部分も含めて同じ文化施設ということで、ぜひ、広く市民の声にも耳を傾けて検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。それに対してありましたらお願いします。 46: ◯市長(藤井黎)音楽堂と能楽堂とが全く同列に考えて、AがだめならBがだめだというような、そうした判断というのは決して当然のことだとは言えないのでございまして、それぞれが熟度なり、あるいはそれから先の運営の可能性だとか、そういったさまざまな条件が違いますので、できれば両方とも同時に実現したいという気持ちでございますけれども、やはりそこにはどちらかが先行するというケースもあってしかるべきといいますか、あり得ることであるというふうに考えますので、音楽堂につきましても、決して凍結したからこれを放っておくということではなくて、その熟度なり時期を待つというふうな、こういうことで努力はしていることは、目に見えませんけれども、おわかりいただきたいと思います。  以上でございます。          ────────○──────── 47: ◯副議長(斎藤建雄)お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 48: ◯副議長(斎藤建雄)御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、本会議は、明日定刻再開の予定であります。  本日は、これをもって延会いたします。     午後四時三十四分延会...